高橋洋一インシデントを考える

去る5月24日に高橋洋一氏が内閣官房参与を辞職すると政府が発表した。いわゆる「さざ波発言」とその後のツイートがダメ押しになって、辞めざるを得なくなったというのが本当のところであろう。


氏はその後、自信のYouTubeチャンネルやその他の媒体で様々な発信を活発に行っていて、その全てが理にかなっており十分説得力のあるものであるのだが、今回の事件を彼が敵視しているパヨク&某省とのマッチアップと考えると、結果は明らかな完敗だ。真実はどうあれ、100年後のWikipediaには彼が問題発言を繰り返し、内閣官房参与を辞職するハメになったということしか書かれてないだろう。これが今回発生したインシデントの結論である。


だが、一色正春氏がこのようにツイートした通り、これは日本という国においては大きな損失でしかない。


少なくとも、自分は経済に関する氏の言説を正面突破で否定や論破できた日本人の論客を一人も知らない。みんな影でコソコソ批判するか、発言以外の部分を卑しくもつついてくるだけである(今回のがまさにそれ・・・)。郵政民営化は氏の功績であるように(その後、民主党政権下で見事に再国営化されたけど笑笑)、彼以上の経済学者は日本に存在しないのだ(もっというと、彼以外はゴミだよね・・・、単に外国の偉い経済学者の言うことをそのままコピーして言ってるだけで自分の意見や思想などゼロ)。


だがしかし、今回の結論はある程度予想できたことである。マスコミがギャーギャー騒ぐネタを探し求めているところに、自らネタを投下して、知能の低い人民が騒ぐ(踊らされる)という、日々繰り返されているジャップランドの日常の風景でしかないのである。


真面目に突き詰めて考えてしまうと、そんな変われることのできないこの国に絶望的な気持ちにしかならないのだが、ちょっとだけ何が起こったかを他の人が書いていない視点でまとめてみたのである。




・日本の保守と呼ばれている人たちの脆弱さ


今回、自分が一番興味を持ってつぶさに観察していたのは、このインシデントが発生した際に、保守をきどっている言論人がどういう反応を示すかということだった。で、答えは予想していた通りの100%だんまりである(辞任直後にみんな揃ってツイートはじめるところがまた・・・)。何か都合の悪いことが起こったら、自分に火の粉が降りかかってこないように必死に逃げまどうのが彼らのいつもの行動パターンである。


特に、氏が根城としているガハハメディアの人たちの反応はひどかった。彼らが氏のおかげでどんなにメディアとしての格を有することができ、金銭的にも有益であることも十分自覚しながら(正直、氏がいなければどの媒体もただの汚らしいオッサンがくだらねー能書きたれている最低のヘイト番組である)、助け舟をだすことはなかったのである。このブログで何度も書いてあることであるが、日本人は身近な人の不幸を自分の幸せ以上に喜ぶ民族であるので、今回も周りの人間の多くは人の見えないところでほくそ笑んでいたに違いない(でなければ自分のことのように反論していたはずである)。なぜなら、どの人も氏のように頭がいいわけでもないし、氏のように政府に請われて仕事を与えられることもないからである。悲しいがこれが日本の保守と呼ばれている人たちの正体である。


そもそも彼らは保守でもなんでもなく、「中国と韓国はそのうち潰れますよガハハのハー」と繰り返しているだけのオッサンでしかない。そしてそんなたわ言を繰り返している間に自分の国の地盤沈下が加速していることも気づけていない悲しい人たちなのである。


そんな話はこちら↓をご参考のこと


今回、特に際立ったのはこの自称保守人たちの弱さである。彼らは反論もしなかったし、パヨク連中と真正面から戦うこともできなかった。そもそも、人間として男としてそういった気合や根性が備わってないのでは?と思わせる節もあり、これではケンカなんかできないに決まっている。せいぜい、中国や韓国にガハハをかまして笑っているのが関の山である。


#ちなみに、某ガハハチャンネルは元某党の方がレギュラーとして乗り込んできて一気にダメになりましたね。ほんとにシロアリって怖いですよね・・・。




・パヨク界隈の強さ


これについても毎回実感することであるが、彼らの敵を追い詰める時に見せる集中力や団結力は見事と言ってもいいくらいのものがある。スピード感や手際の良さも見習うべきところがある。今回も手慣れたもので、あっさりと氏を粉砕し、たった10日程で闇に葬る事に成功した。上述したガハハクラスタの弱さと比較して、彼らは本当に強力なのである。


近年の政党支持率ではパヨク政党は全てを足しても10%に満たないほどのしょぼいレベルであるのだが、そんなことを感じさせないくらい、人民をコントロールすることに長けており、影響力は未だ絶大かつ健在である。


秋の総選挙でも、現在の政権がコロナ対策に失敗しているというイメージを人民に植え付けることに成功しているので、ひょっとしたらみんなが思っているよりも健闘するかもしれない。そうなればなるほど、この国はさらに沈んでいくのだが、沈ませるのがこの界隈の方たちの仕事である。そう考えると、彼らは非常によくやっていると言える。


いつも思うのであるが、悪いのは彼らではなく、彼らをわざわざ好き好んで選んでいる人民なのである。気に食わなかったら選挙で落とせばいいだけの話でしかない。なぜ、30年間この国が成長できなかったのか、なぜ、自分の給料がいつまでたっても上がらないのか、そこをちゃんと考えることができないと、この状況はいつまでたっても続くと思われ、次世代に引き継がれることになるのである。人の親だったら、そういう状況を自分の子供に押しつけて死んでいくことに、責任を感じたりしないのだろうか?といつも思うのであるが、多くの人民はもはやそんなことさえ考えることができなくなるほど、知力が低下しているのである。




・氏が犯した致命的なミス


また、角度は変わるが氏が犯した致命的なミスについても論じておいた方がよさそうだ。今回氏が起こした唯一かつ致命的だったミスは、「さざ波」という表現を一人歩きさせてしまったことであり、これに尽きる。


未だに多くの人民が全く気づいていないことだと思うが、「さざ波」という言葉は、コロナの感染の急増をわかりやすく表現するために用いられていた「第X波」という表現に関して、その波の程度を表した言葉である。それが、ツイッターのツイートという特性上、見事に伝わらず、例えば「アホ」とか「バカ」と言った言葉遣いの一つとして解釈されてしまったのだと思う。そして、それが独り歩きというか暴走をはじめてしまったのである。


今回の感染者の急増を第四波と表して、それを各国の感染者数と比較すれば、日本の現状はどう考えても「さざ波」でしかないのである。それに発狂しても意味がないというのは、氏がおっしゃるとおりでしかないのだが、悲しいかな、そんな日本語さえ理解できる人民が少なくなっているのが現状である。その現状をしっかりと把握しているパヨク界隈が氏が投下してしまった燃料をうまく焚き付けて、人民の総発狂を作り出すことに成功してしまったのだった。


思えば、氏がアホを見下すような発言や態度を示すのはいつものことだったので、おそらくツイッターに巣食うアホ共を必要以上に甘く見ていたのだと思う。それはそれで正しいのだが、残念なことに、今の人民はツイッターが生活の全てである。人生のほとんどの時間をツイッターに携わって費やしてくのが彼らのライフスタイルであり、そこで、そんな多数決を占める人間たちをあざ笑うような発言をしてしまったら、多くの人たちが激怒してしまうのはある意味しょうがないとも言える。「あなたの人生は失敗してますよね、あーみじめ笑笑」と面と向かって言われたら、プライドの高いバカ(バカほどプライドが高い)が取るアクションは発狂なのが現代ジャップランドなのである(まあ、欧米笑も似たようなもんですけどね笑笑)。このことについて、氏は頭が良すぎるのか現状というか下層階級の思考回路をよく知らなかったのではないか。そこがナイーブすぎたと思う。





そんな感じで稀代の天才が、日本社会からダメ出しをされ、日陰に追いやられたのが今回のインシデントの結末である。どうしても日本人は自分より才能が優れている人を妬む悪癖を治すことができず、それどころか、みんなで引きずり下ろして楽しんでしまうのである。これでは、国がよくなるはずがない。


出る杭が打たれるとはよく言ったものであるが、まわりまわって自分が損することになっても、他人の不幸の方を優先してしまっているのが自分には不思議でしょうがない。他人を不幸にしたところで、自分のクソな人生はクソのままだからである。いつものことであるが、今回だって当然、誰も何も得をしておらず、さらにムダな時間を費やし、国として意味なく遠回りすることになってしまったのが問題なのだ。


そんな感じで、また後味の悪い歴史の1ページが世論によって意味なく作られてしまったのである。後に残るのは、うまくしてやった某省やパヨククラスタの高笑いの声だけなのである。