Lenovo Legion Y700(2022)購入記3:単にカスタムROM焼くだけなのにハードル高すぎ・・・編

さてさて、Legion Y700(2022)ちゃんにフィルムも貼ったし、ケースもアマゾンから届いたのでいよいよCrDroidを焼くのである。もはや、芸がないというよりは、それしか選択肢がないのである。アプリ毎に細かく「お前はインターネットと通信してヨシ!」みたいのを設定できるROMが他にないのである。というか、自分はこの機能があるおかげで、今までアプリが勝手に外の世界と交信しはじめてイヤな思いをするというのを未然に防げていたような気がしているのである。GCamとかそこらへんはそもそも外界と交信する必要がないので、OS側でその交信をオフれるのは自分的には必須の機能なのである。

*2024年01月12日追記:

その後、あっさりとCrDroidを裏切ってVoltageOSに移行しています。


幸い、今回購入したLegion Y700(2022)の場合は、割とCrDroidを入れるのがスタンダードになっているらしく、有益な情報をネットで共有してくれている方がいっぱいいらっしゃるので、まさに自分にピッタリのタブレットなのである。


なのだが、やはり情報を共有してくれている方は基本エキスパートの方々ばかりなので、ド素人のオッサンにはなかなか解決不能なトラブルが起こりまくったのである。特にこの機種にはTWRPがないのが痛かった(野良ビルドは試してみたけど半文鎮化・・・)。


ということで、本稿は「Legion Y700(2022)にカスタムROMを入れる」という目的に対してはほとんど価値がなく、それをやろうとしたオッサンがひたすらのたうちまわった件についてのドキュメンタリーになっている。まあ早い話、自分用のメモでしかない。とにかく、有用な情報が欲しかったら、他の方の素晴らしいページを見に行って頂きたい。


ちなみに、今回SDカードはたまたまアマゾンでTeamのA2V30の512GBを4,000弱で買えてしまったので、これを使用している。速度も速く、最高である。




・最初にやること的な


とにかく、ネットに素晴らしく優秀な方々がCrDroidの焼き方の奥義を披露してくれているので(ほんと最高ですよね)、それをやるだけなのである。余計なアドリブは必要ない。


そして、そもそも自分がアリババから買ったLegion Y700(2022)ちゃんはブートローダーは元々アンロックされているので、そこは考える必要はない。


次にどのGSIファイルを選択するかだが、

GSIファイルの命名規則があるらしく、

bgN → Gapps入り
bvN → Gappsなし、vanilla
bgN slim → いわゆる軽量版(なんだろうけど、そんなに軽量化されてないような・・・、coreだけにしてくれればいいのに・・・)

の3つから選ぶことになる。


ここまでは順調だったのだが・・・。



・どハマリポイント1:Gappsがインストールできない


こんなこと全然知らなかったのだが、vanillaを焼いて&Gappsのcoreを焼く、といういつものやつが自分の実力では全然できなかった。


いつもTWRPを使ってるから意識しなかったのだが、普通のリカバリーはSignature Verificationというのがあって、Gappsのzipをsideloadできないのだ。


何か回避する方法というか、強制的に焼いちゃう方法があるのだろうが、自分の能力では解決不能だった。なので、今回はあきらめてslim版をインストールしている(これが全然slimじゃなくてすっげー不満)。



・どハマリポイント2:QFILがまともに動かない


上記どハマリポイント1でGappsを焼き込もうと四苦八苦していてうちに、技術のない人にありがちだが、自分も文鎮化させてしまったのである。で、これも識者の方々がQFILというツールを使って、ストックROMに戻す方法を紹介してくれている。


なので、さっそくページに書いてあるとおり本体をEDLモードに落としてストックROMを焼き込もうとしたのだが、焼き込む段階になって「sahara protocol error」というのが出てしまうのである。


文鎮化の直後にこの仕打ちは、無知なオッサンにとっては正直アリババにタブレットを返品して、そもそも買った事自体をなかったことにしようと考えるレベルの絶望なのであるが、どうやらこれはEDLモードのダウンロードモードがタイムアウトしているから起こる現象のようだ。


なので、EDLモード(画面真っ暗)でそうなってしまった場合は、音量の+ーと電源ボタンという「3つのボタン全押し」で再起動をかけることができる(これを自分は知らなかった)ので、再度EDLモードに入って速攻でQFILで焼き込みボタンをポチればいい。


画面真っ暗で無反応になってしまった時の絶望感はなかなかである。このリセットの方法を知らなかったら、バッテリーが枯渇するまでしばし放置するしかなかったので、本当に買ってしまったことを後悔し、文鎮化したタブレットをじっと見つめることしかできなかった。危ないところだったのである。


*ちなみにEDLモードへの入り方は色々あるが、基本的には「電源オフの状態で音量↑を押しながら、USBをPCに接続」である、これが一番わかりやすいと思う




・どハマリポイント3:ZUIでのストックROMの焼き方がわからない


そんなわけで、QFILでストックROMに戻したのであるが、入手したイメージが古かった(13.0.586 ST)ので最新版にあげてからGSIを焼きたいと思ったのである。


そして、そんなことにすらどハマリしたのである。


普通にZUIの標準機能でOTAしようとすると、13.0.586 STからだと最新の14.0.286 STまでは以下のとおり、なかなかにステップバイステップで更新していかないといけないのである。


13.0.586 ST (QFILで焼いたやつ)

13.1.541 ST

13.1.570 ST

13.1.578 ST

14.0.255 ST

14.0.286 ST(2023年12月23日時点の最新版)


さすがにこれはちょっとダルい。ひたすらダウンロードして書き込んで再起動の繰り返しは、やっとのことで文鎮化を乗り越えたオッサンには精神的にきつすぎるのである。


なので、焼き込み用のストックROMを入手してローカルディスクから焼き込もうとしたのだが、

*とりあえず、そのファイルコピーのためにdeveloper optionを有効にしないといけないのだが、その方法は、Settings → My device → ZUI Versionのところを5回タップ → Settingsに戻って → General settings → Developer options → ファイル転送とかの設定変える


ZUIのSystem Updateの画面で「SDカードのルートにストックROMをupdate.zipとして置いてくれたら認識するよー」みたいなメッセージが出るのでその通りにしたら余裕で無反応。


実際はSDカードではなく本体側のストレージに置くのが正解である。ZUIというかLegion Y700(2022)ちゃんは基本、中国国内でしか販売されていないので、英語の部分は誤訳なのだろうと思われる。



・どハマリポイント4:5GHzのwifiにつながらない


これも最初はギャグか本体の故障かと思った。


どうやら中国国内でしか売ってないという理由だけで、5GHzのW52というグループしかつかまないらしいのだ。


本当に余計な制限である。W52のチャネルは36ch/40ch/44ch/48chなので、そのうちのどれかにアクセスポイントのチャネルを固定する必要がある。自分は外に持ち出したりすることを考えて、とりあえずは2.4GHzメインで使うことにした。


Legion Y700の2023年モデルはそろそろNECが国内販売するらしいのだが、その機種ではこの制限は解消されているのだろうか?だとしたら、それだけでも買い替える価値があったりすると思う。





そんなわけで、とりあえず妥協しまくりで、Legion Y700(2022)&CrDroidの環境を手に入れることができたのである。タイミングよくCrDroidのAndroid14(v10)がベータからオフィシャルになったので、最新のAndroidがこのパワフルなタブレットで使えていることになる。


ただし、TWRPが使えないことで、タブレット自体の管理がド素人には難しくなっているのがつらいところである。このせいで、自分はまだmagiskもインストールできていないし、お決まりの中華フォント駆逐&モリサワフォントに置換、もできていない。



・どハマリポイント5:その他色々


あとはよくわからない不具合についてだが、自分の場合は、

  • CrDroidのv9は自分の環境ではインストールはできるのだが、まともに動かなかった、具体的には起ち上がってスクリーンロックを解除しても、画面にアイコンが出てこず、何も表示されないという状態になった
  • CrDroidの標準のランチャーはLineageOSと一緒で、画面最下部にドックとボタンを横並びで収めてしまっているので最高に使いづらい、誰がこんなことをして喜ぶのかを知りたいくらいである、ただし自分の環境では他のランチャーを入れても、この変な最下部のドックが消えなかった・・・、これかなり致命的な気がする


またこれは他の方の記事を参考にしてもらった方がいいのだが、カスタムROMの焼き方はGSIはちょっと特殊である。


リカバリーからfastbootdに入って、

fastboot erase system

fastboot flash system カスタムROMの名前.img

fastboot -w


をやって再起動というのがルーチンだと思う。結局、system.imgだけを入れ替えているというのがGSIということか。


あとは、いらないファイルもいつもの様に消してみた。

今回はこんな感じ、

pm uninstall -k --user 0 org.lineageos.jelly
pm uninstall -k --user 0 com.android.deskclock
pm uninstall -k --user 0 com.android.chrome
pm uninstall -k --user 0 com.google.android.projection.gearhead
pm uninstall -k --user 0 com.google.android.apps.gcs
pm uninstall -k --user 0 com.google.android.as.oss

やっぱりここらへんが面倒なので、vanillaバージョンをインストールして、Gappsは別に焼けるようになるといいのだが。





ということで、とりあえず普通に使えるところまできたのである。


ただし、CrDroidのAndroid14のビルドはまだ不安定なようで、自分の環境では突然端末が再起動したりする現象が出ている。もうちょっと落ち着くまで様子を見る必要がありそうである。