ウクライナ戦争シリーズ11:いくらなんでもワグナー(ワグネル)周りがアチアチすぎるよ、という話

ということで、朝から大変なことになっているのである。ワグナー(ジャップ読みだとワグネル笑笑)グループがロシア正規軍と戦っているというニュースが飛び込んできたからである。


いまいち全貌が明らかにはなっていないが、現時点(2023年6月24日JST正午12時くらい)の情報では、

  • プリゴジンが蜂起を宣言(目的が何かは不明だったが→その後、軍の幹部を一層するのが目的らしいとわかってきた)
  • ロストフ(ロストフナドヌー)では、ワグナー軍がロシア南部軍管区司令部まで到達している(→その後、ロストフは特に戦闘もなくワグナーが全域を制圧したらしい)
  • (全然関係ないけど)どうもルカシェンコが亡命(家族と共に飛行機でベラルーシを脱出)しているっぽい


あたりがホットなニュースとしてTwitter界隈で飛び交っている。


ジャップ民の発狂的なアカウントは最初からアテにしていなかったが、主要メディアでもワグナー蜂起関連の第一報を報じはじてめている。





*とにかくちゃんとした情報を知りたいならこんなページとかジャップ民の発狂アカウントなんかを見ないで、↑のようなちゃんとした高級紙の記事を翻訳ソフトかなんかにかけて読むことをおすすめします


ガーディアン紙を見てびっくりしたのは、プリゴジン氏の紹介ページで彼を「ホットドッグ売りからプーチン暴力装置へと成り上がった男」と紹介していることだ。



「元ホットドッグ売り」って・・・。やっぱり、イギリス人って鬼畜ですよね・・・。


ルカシェンコがトンヅラこいたという速報はこちら・・・、



その後、トルコに着陸したらしい。だが、こちらはなんにも裏が取れた報道がないのでガセの可能性大である(これをさも本当のようにツイートするジャップ民って・・・)。


いやー、みなさん大変ですねーという感じだ。





プリゴジンの肉声とされる音声の英語訳はこちらで読むことができる、






また、ワグナーは既にヴォロネジまで到達してるという情報もある(真偽不明)。



となるとモスクワまでは近い。


なんか、長安を落とそうとする蜀の軍勢みたいですね・・・。


というわけで、えらいこっちゃのてんやわんやなのである。





それはともかく、先日某ユーチューブチャンネルで相変わらず元自衛隊のトップの方たちが「ウクライナが負ける!」「うんうん!」みたいなミーティングを行っていてびっくりしたのである。反転攻勢もうまくいってないとおっしゃっているのである。


だがしかし、いつものliveuamapで見る限り、超じりじりとウクライナ軍はロシアが占領していた地域を日々取り戻している。



マリウポリを獲ってロシア軍を東西に分断するというのが作戦としては本丸なのだろうが、バフムート近辺も非常にゆっくりではあるが陣地を取り戻している。作戦的にはウクライナ軍はバフムートというよりは、ソレダルを獲りに行っているように見えるし、ロシア軍から見ると、バフムートの次に落としたかったコンスタンチノフカはかなり遠くなってしまったと言えるだろう。


つまり、「ウクライナ軍も超じりじりと領土を回復しているが、ロシア軍も防戦一方で新たな戦果は皆無である」ということなのである。


これはちょっと立ち止まって考えたらどう考えてもおかしく、なんで領土を奪った方が数ヶ月じっとしたまま防御に専念してんの?ということになる。これはおかしい。守るだけに精一杯の軍に負けるのはかえって難しい。守っている方はだんだん戦力やその領地を削られていくだけである。


ということでウクライナ領内での戦闘は防戦一方、ロシア国内ではワグナーが反逆ということで、これは大変なことが起こっているのは間違いないのである。


*2023年06月25日追記:

結局、反乱は失敗し(ルカシェンコがプリゴジンを説得したという説が出ています)、プリゴジンベラルーシに亡命することで手打ちとなったようです。どういう取引が具体的に話し合われたかはわかりませんが(ショイグを更迭するという噂が立っていますが、それはこの話の前からずっとありました)、プリゴジンがこのまま無事でいることができるわけもなく、傀儡国でまともな余生を過ごす事ができるわけがありません。なぜこの条件を呑んだのでしょうか。

それよりも、プリゴジンを失ったワグナーがどうなるかに興味があります。バフムートを力づくで落としたのは彼らです。やり方はともかく彼らはとにかく強かったのです。ワグナーが新しい指導者を迎えて戦闘を継続するのか、もしくは、国軍に吸収されるのか、戦況はワグナーが今後どうなるかに大きく左右されそうです。