なぜ、Jリーグがオワコンなのか?

そんなわけで、1993年からはじまったJリーグが30周年を迎えたそうなのである。


だがしかし、お祝いムードは皆無で、それとは真逆に「Jリーグはオワコンである」というのが日本国民の共通のコンセンサスであるようだ。



筆者もその意見に大いに賛成である。筆者は創設された1993年から、ほぼ、その浮き沈みを長らく眺めてきたが、Jリーグは本当に終わっていると思う。そして今後の明るい展望も何もない。いったい30年間何をやってきたのだろうかというのが率直な感想だ。


このタイミングでなぜオワコンなのかという記事やファンの意見がネット上に数多く発信されたが、いつものごとくどれも芯を食っておらず何の役にも立たないので(プロの評論家も熱心なファンもまともな分析ができていないというのがジャップランドの最大の欠点を浮かび上がらせていて、さらに絶望しますが)、自分で殴り書いてみたのが本稿である。


ちなみに、筆者は欧州数カ国で生活したことがあり、少なくとも欧州4大リーグの主なスタジアムに訪れたことがあるし、CLも観戦したことがある。残念ながら、南米のスタジアムには訪れたことがない(ボカの試合や、マラカナンでコパの決勝を観戦するのは、長年の夢である)。日本代表とかそういうナショナリズムには全く興味がない、ただのサッカー好きというのが筆者の立ち位置だと思う。




・欧州との差がいくらなんでもありすぎ


まずはこれだろう。ジャップランドの地上波が廃れたのと時を同じくして、テレビが装置としてネット配信に対応しだし、サブスクも普及したので、欧州リーグの試合が以前に比べてずっと観戦しやすくなった。また、どの選手もギリギリなんとかやっているレベルだが欧州リーグで活躍する日本人選手も増えてきて、Jリーグを見る時間が相対的に削らているというのがJリーグが廃れている一番の理由ではないだろうか。わざわざ、人生の時間を消費してまでレベルの低いJリーグを観戦する理由がなくなりつつあるのだ。


頭が痛いのは、スペインやイングランドといった、サッカー先進国の国に追いつく気配がないどころか、欧州の小国で経済的にもたいしたことのない国(例えばクロアチアとかセルビアとか)にも日本の個々の選手の能力は圧倒的に劣っており、その差も縮まるどころかどんどん開いてしまっているところなのである。


欧州リーグの試合を見ると、日本の選手との差はかなり基礎的な技術の部分にあるように思われる。


例えば、

  1. シュートの技術(これについては後述)
  2. トラップの技術
  3. 中距離、長距離のパスのスピードや精度
  4. センタリングの精度(今だに山なりのセンタリングって・・・)

あたりには残念ながら未だに大きな差があると言えると思う(それにしてもリストとして挙げてみるとどれもクラクラするくらいサッカーにとっては極めて基礎的な技術の部分ですよね・・・)。


技術が低く、試合もつまらなければ、プロスポーツは所詮、ただの興行(=見世物)であるからして、誰も興味を持たなくなるのは至極自然なことである。


だがしかし、筆者には信じられないのだが、近頃日本では国内のプロバスケットボールリーグであるB.LEAGUEがかなり興行的に成功を収めている。観客の入りも非常によく、試合も盛り上がっている。野球とは対照的にバスケットボールの競技人口というのは年々増加しているそうだ。


バスケットボールというのは日本が最も世界と差があるスポーツの一つである。身長が高ければ高いほど有利という身体差が決定的な違いになってしまう欠陥スポーツであるからして、日本人にとっては後100年経とうが、1,000年経とうが、日本が世界の頂点にたどり着く確率は0%なのがバスケットボールという競技なのである。なので、筆者は当たり前だがB.LEAGUEには全く興味がないし、B.LEAGUEを見るくらいならNBLを見る。そのくらいプレーの質やゲームの面白さには差があるのだが、現実としてB.LEAGUEは人気があり活況を呈している。だから、「欧州との差がありすぎるからJリーグは誰も見ないのだ」というのは理屈としてはおかしいのだが、サッカーの場合はこの大きな原因だけではなく、他にも様々な終わりきっている理由があるのだ。


その部分について追って分析を進めていこう。




・代表がクソ


日本と欧州の違いの大きさに続き、Jリーグの衰退を大きく促してしまった2番目の理由は、日本代表がコンテンツとして終わっているということだと思われる。ワールドカップは確かにそれなりに盛り上がったが、日本代表が見せた試合は、チームとしても個々としても見世物としては非常に魅力にとぼしいもので、決勝のアルゼンチンvsフランスのような魂のこもった試合を見てしまったからには、なおさら「こりゃ終わってんな・・・」という感想しか抱きようがなかったのが本音である。


代表がどんなに終わっているかは、



既にこの項で触れているので詳しく言及するのは割愛するが、思えばなんだかんだいって俊輔小野中田稲本みたいな中盤は魅力があって面白かった。特に俊輔は個としては世界の中でも違いを生み出せる選手として、価値のある選手だったが、指導者が彼より圧倒的に無能ばかりだったため、うまく才能を引き出してもらうことができず、結果チームの成績も当たり前のように沈没していったのだった。


某口だけの勘違い野郎が中心の自己啓発セミナーみたいな日本代表がクソのピークとして(それにしても何度思い出してもブラジルW杯の日本代表はクソでしたね・・・)、そのノリを引き継いだ今の日本代表は正直キャラも薄いし、内容もつまらないし、興味を持ってくれといわれてもちょっと無理なレベルで魅力に乏しい(板倉選手だけはすごいと思いますが・・・、冨安選手は思ったより体が弱かったですね・・・)。


サッカーの日本代表というのはスポーツであると同時に国民のナショナリズムを満足させる場所でもある(ちなみに筆者はそんなことどうでもいい派です)。ここが魅力に乏しいとサッカーファンの新規開拓は難しい。世界を知らないガラパゴった日本人監督を使い続けるのもその流れに拍車をかけている。ペケルマンじゃなくてもいいけどいくらでもいい監督は世界にいるだろう。なぜにこの時代に日本人にこだわるのかは頭が悪いとしかいいようがない。日本代表が戦うのは世界の各国の代表なのである。その代表の監督が国際経験が一切ないのに仕事ができると考える方が不思議である。





と、ここまではかなりありきたりというか、一般的な分析なのだが、30年間Jリーグを見続け、現場にも数多く足を運んだ筆者だからこその、終わってしまった理由というのが以下になる。こういう細かいところの杜撰さが今のオワコン化に大きく響いていると筆者は常に思ってきたのである。




・シュートが枠にいかない


まずはJリーグ特有の問題と言ってもいいこの問題である。とにかく、シュートが枠に飛ばないのである。そしてこれをJリーグは30年間放置してきたのである。


サッカーは「ボールをゴールに入れた数が多い方が勝つ」というルールのスポーツである。なのに、そもそもシュートがゴール枠に飛ばないのは致命的どころの話ではない。


みなさんが現地観戦でもテレビ観戦でもかまわないのだが、試合前のウォームアップなんかを見る機会があったらぜひシュート練習に注目してほしい。シュート練習からほとんど枠にボールが飛ばないのにびっくりするはずだ。これはJリーグでも代表でも同じである。代表の場合は、対する相手チームの練習を見るとほぼ全てのシュートがスポスポとゴールに吸い込まれていくのが見えるので、「ダミだこりゃー」と試合前から絶望してしまうのである。


Jリーグの試合のつまらなさはまず第一にここにある。日本だけが異様な状態だから独自の対策を取ればいい。前半後半でシュートが数本ずつという試合があまりに多すぎるし、シュートを打ったとしても全く枠にいってない、サラリーマン的なアリバイ作りのシュートでしかないので、これでは見世物として金を取るのは厳しいのである。


筆者はJリーグがはじまってすぐにこの問題に気づき今まで様々な対策を考えてきた。


例えば、

1. 1年間リーグ名をJリーグから「世界シュートが枠にいかないコンテスト」に変更する

個人的にはこれが一番いいと思う。まずは敗北を認めることからはじめて、それを強く意識することで改善を試みるのだ。コンテストであるから枠外シュートの数を客も賭けることができるようにすればよい。

2. 枠外シュートは-0.5点入るようにする

これも1. と合わせて試行するとよいと思う。クソみたいなアリバイ作りのシュートは利敵行為になるからだ。この場合、しばらくは絶対的なシュート数が減るかもしれないが、徐々にシュートの精度が上がっていずれは改善するはずである。

3. ゴールの幅と高さをでかくする

これは奥の手だが、恥を偲べるならこれもアリだと思われる。野球みたいに10-9みたいな試合ができれば、少なくとも現状よりは面白いだろう。

4. Jリーグが外国人選手をFWとして取る場合の補助金を出す

これも現実可能な線としてはアリだと思う。どこかのリーグの得点王なんかが来てくれれば一番いいのだが。とにかく、30年やってダメだったんだから、もう日本人のダメFWは見切りをつけるべきなのである。もうお腹いっぱいなのである(もちろん古橋はすごいです)。全盛期にドイツの2部でさえかなり微妙だった大迫が現在33歳なのにJリーグで無双しているという現実がある。そのくらい特にFWは世界と差があるのである。


30年かかって誰も何も改善を試みなかったのだからこのくらいしないとこの問題は修正できないと思われる。もう、0-0や1-0、0-1みたいな試合をわざわざスタジアムまで見に行こうと思う人は少数なのである(B.LEAGUEの場合は少なくとも点数がどんどん入るから、お客さんが見に行こうと思うんでしょうね)。Jリーグがこの問題を放置してきた罪は重い。




・選手の見た目が基本レイプ魔


これも筆者が長年不思議に思っていたことである。ポリコレ全盛の今、見た目で判断するのはいけないこととわかっているのだが、なんだかんだで日本では見た目が重要なのである(国内の事情しかみなさんわからないでしょうが、日本の外に出ると、意外と他国の方は外見で人を判断しません、欧州はその代わり人種で判断しますが・・・)。


Jリーグの集合写真や新ユニフォームの発表会なんかを見る度にがっかりするのであるが、選手の見た目があまりにレイプ魔なのである。田舎者がおしゃれを勘違いするとああなってしまうのだろうか。30年も歴史があると、レイプ魔の種類も多様化していて、

  • タトゥーが入ったわかりやすい半グレ系のレイプ魔
  • サイコ系の短髪金髪みたいな瞳孔開き気味のレイプ魔
  • さわやか優男なんだけど平気で彼女をシャブでづけちゃうような詐欺師のようなZ世代にいがちなイケメンレイプ魔

とまあ、さまざまなレイプ魔がフィールドを走り回っているのが現状になっていると思う。これを好き好んで見に行く人は逆に頭がおかしいというレベルである。この見た目の悲惨さもぜひ改善するべきであるが、逆に解決するのも難しいのもわかるのでJリーグの絶望をさらに深めているのである。


そもそもサッカーは冷静に考えると「いい歳した大人が集まって、なぜか90分間ボールを蹴飛ばしあってるスポーツ」なのである。これだけでもよく考えたらおかしいのに、「90分間、見た目レイプ魔同士がかけずりまわって、たまに審判を取り囲んで恫喝する」というのがショーとして成り立たないのは自明である。


解決できないのはわかっているが、これでは女性に興味を持ってもらうのは絶対に無理である。最低限の清潔感が必要だが、そういう意味では見た目はレイプ魔&かわいそうなくらいの短足でちょっと厳しいのである。これも、B.LEAGUEや野球と比べると大きく劣ってしまうディスアドバンテージなのだろう。




・サポーターがクソ


これも筆者が長年疑問に思っていることである。欧州のうわべだけを真似たクソみたいなサポーターがゴール裏に陣取っている、あの排他性がJリーグのファン拡大にどれだけネガティブな影響を及ぼしているか。


Jリーグのスタジアムにわくわくしながら入場して一番最初にがっかりさせられるのはこのゴール裏のアホみたいなサポーター集団と彼らが持っている大漁旗である。おそらく全員漁師なのだろうからしょうがないのではあるが、ゴールが入ったら一斉に大漁旗を振り回すことがどれだけダサいかとかに30年間気づいていないのがヤツらなのである。


Jリーグはとにかく大漁旗を禁止するべきである、過去には大漁旗で選手を叩いたサポーターもいる


また、ヤツらの得意技は負けたら、ゴール裏に居座り社長を呼び出すこととか選手が乗ったバスを取り囲むことなのだが、これこそ自己満足の何者でもない。こんなことをしてチームが強くなるわけもなく、本当に誰にも頼まれてないのに勝手に応援して勝手に発狂してチームに迷惑をかけているだけである。


野球も似たようなものだが、より暴力的なJリーグのサポーターの間抜けな集団カラオケをスタジアムできかせられるのは苦痛どころか拷問である。そして事あるごとに大漁旗が視界を遮るのである。


筆者は欧州のスタジアムに実際に足を運んだことがあると前述したが、スタジアムを訪れるたびに選手の質以上にサポーターのレベルには天と地の差があると感じさせられた。これは、イングランドのサポーター(やはり熱量では一番だと思われ、ただある意味宗教ですよね・・・)に限らず、スペインのサポーター(バルサのサポーターは年中レベルの高い試合を見ているせいか本当に見る目が超えていますし、ちょっとでも守備的なプレーをすると許さない気合を感じます)やドイツのサポーター(若干、Jリーグっぽいのですが、それでもドルトムントのサポーターはものすごいです)でも同じことである。





この選手の見た目の悪さと、サポーターの質の悪さからくる排他性がJリーグのなかなか語られない欠陥の特に致命的な2点だと思う。そして、この部分は根深いというか、これからも改善される見込みがないからJリーグは終わっているのである。


あなたがどう思おうと、10年後もJリーグのスタジアムではケンカ腰のサポーターが繰り出す集団カラオケが鳴り響いて、大漁旗が相変わらず左右にゆらゆらしているのであろう。そこに、ヒマな若い子連れの家族や、カップルや、女の子同士の新規のサポーターさんが、ちょっと行ってみようかな?と思うか。そんなわけは絶対にないのである。だとしたら、客は野球やB.LEAGUEに流れるのは当たり前のことなのである。




・ただ単に下手


これも見逃せないJリーグのクソポイントである。


記憶に新しいところでは、U-20のワールドカップで日本代表がさわやかにあっさりと負けまくって予選敗退したのなんかが象徴的な出来事である。リーグ戦で初戦のセネガルには勝ったが、続く、コロンビア、イスラエルに余裕で負けて、1次リーグで敗退した。セネガル戦も内容では完全に負けていて、特に球際ではセネガルに完敗していた(セネガル最高に強かったっす)。


筆者が特に印象的だったのは、日本のエースのありえないクソぶりで、このエースは、

  • ビッグマウス
  • なのにシュートは基本枠外
  • イキりきってる割に1点しか取れない
  • イキりきってる割にPKすらまともに決められないチキンぶり


Jリーグのクソな部分を全て集めたようなひどいパフォーマンスを日本代表として世界にレペゼンしていたし、マジでクソの役にも立っていなかった。


プレーがカスなビッグマウスにはもうサポーターどころか日本国民全員がうんざりしているのである。その空気も本人は読まないといけない(なぜならそんな人間はなおさら海外で苦労するからである)。日本サッカーの教育現場がどういう育成方針で選手を育てているのかはよく知らないが、このままでは、国内でしか通用しない勘違いしたバカしか出てこない流れにしかなってないし、そこに教育者なら疑問を感じなければいけないと思う。


何度も書いているが全てのプロスポーツは所詮はただの見世物でしかないのだ。だとしたら、上記のようなクソポイント満載な選手をわざわざ時間とお金をかけて見に行くわけがないのである。家にいた方がずっとマシなくらいだ。そこらへんを含めてJリーグは考えないとマズいのに30年間何もしてこなかったのである。




・チーム名がクソ


ここまで書いててうんざりしてきたのだが、これも言及せずにはいれられない。なんで無理してダッサい造語をデッチ上げてまで変なチーム名をつけようとするのかが全く理解できない。これもJリーグの致命的な欠陥である。


特に、

あたりは涙が出てくるくらいかっこ悪いと思われる。


京都パープルサンガの場合は京都紫光クラブという素晴らしいチーム名があったのに、これを無理やりパープルサンガと名付けてダサくしてしまったのに、当時クラクラしてしまった記憶がある。


サッカーが野球より決定的にすぐれているところはそのかっこよさなのである。そこだけは永久に野球が超えられないはずなのである。だがしかし、Jリーグの場合はガラパゴスなくせに無理やり英語の名前をつけようとして恥ずかしい結果になってしまっているのが致命的なのである。


サイバーエージェントの藤田社長がFC町田ゼルビアを買い取って改名しようとした時に揉めたのも、逆にどうでもいい名前に執着するクソサポーター共を切るいいチャンスだったのである。「オレはゼルビアという名前が好きなんです!」と訴えていたタワケには藤田さんはそのゼルビアというネーミングライツを1円で譲渡すればいいだけの話だったのである。


名前に関しては、Jリーグの初期にまあまあ試合を観に行っていたフリューゲルスというクラブが突然消滅することになり、さらに同じ横浜の横浜マリノスというチームが、強引にFマリノスという、妥協の産物のようなクソな名前に無理やり変えられて、両方のサポーターが憤り、悲しんでいたことをよく覚えている。よくわからないが、今からでもマリノスはFを外すべきである。理由は意味がないからである。さらに言うと、「フリューゲルス」とというドイツ語のフリューゲル(翼)に英語の複数形のsを無理やりつけたチーム名も当時非常に不評であったのも未だに覚えているし、その後、フリューゲルスを引き継いだ横浜FCというシンプルかつかっこいいチーム名にいたく感動したのも覚えている。地域密着を謳うなら地域名+FCで何が悪いのか。ガンバ大阪のような一本取られましたというようなうまいネーミングが思いつかないのなら、普通に横浜FCのようなチーム名の方がよっぽどマシなのである。これもファンがなかなか定着しない理由の大きな要素だと筆者は思っている。




・結論


ということで、他にはない角度で分析する目的で本稿をしたためてみたのである。


結果、改めて実感したのはJリーグの改善はまあ無理だということである。問題は根深く解決はほぼ不可能なのがこう文章にしてみるとよくわかる。


昔はストイコビッチがいたり、ジョルジーニョがいたり、セザール・サンパイオがいたりして、それはもうスタジアムにワクワクしながら足を運んだのである。それと比べると、今はイキったレイプ魔風のアホ同士が枠外にシュートを打つショーを90分間見せられるだけである。これでは見世物としてちょっとどころかかなり苦しい。野球やバスケだけではなく、世の中にはサッカー以外の娯楽があふれている。それが2023年現在のJリーグの現状である。正にオワコンとはこのことという感じである。


*2023年06月16日追記:

昨日(6月15日)のキリンカップ代表戦を見ましたが、ひどかったですね・・・。コンディションボロボロかつ10人の相手にあいかわらずの「枠にいかないショー」でした。サポーターも絶賛の声しかなく、本当に日本のサッカーは終わってますね。

*2023年08月24日追記:

浦和の一部のサポーターが名古屋戦で暴れ、それに対する処分が大アマということで非難を浴びています。ここのサポーターの質の悪さはJリーグ開始当時からのもので、これも30年以上放置されていた問題です。今回の正しい対処はクラブをJ3に落とし、問題のサポーターを永久入場禁止にして、クラブ幹部の総入れ替えを行い、クラブ名を「浦和フーリガンズ」と改名させることです。他には選択肢がないくらい明確なことです。なぜ、こういう対応だけ欧州基準でできないのでしょうか。

もっというと、サポーターの質の悪さというよりは、この街の民度の問題のような気もしますが、だとしたらなおさら、世の中に必要なクラブとは思えないと感じます。改善は永久に不可能ということですから。

対する名古屋サポーターの帰れコールにも力が抜けますね。小学生でも少し賢かったらやらないような幼稚な恥ずかしいコールでした(ちょっとでも前例がない事態が発生すると、ヨーロッパの真似をできないからこうなっちゃうんですよね・・・)。本当にJリーグはどうしようもないと思います。サッカーなんて所詮ただの玉蹴り、ただの娯楽でしかないということを、運営側も観に行く側も理解できてないような救いようのなさを感じます。

*2023年09月09日追記:

「これ見たほうがいいよ・・・」と教えてもらったU-12ジュニアサッカーワールドチャレンジの横浜マリノスvsFCバルセロナの試合。

1-8で負けたのはともかく、

  • 球際でことごとく負ける(マジで完敗&全敗)
  • わざとやってんの?ってくらいコロコロすぐコケまくる(VAR時代になってコケるのはタダの不利なんですけどー)
  • 相手がシュートを打つ瞬間にDFが体をよじってコースを開ける(これやると無人と一緒なんですよね・・・)
  • もちろんシュートは得意の枠外へフライアウェイ

とか結果以上の内容の悲惨さに衝撃を受けました。Jリーグの欠点だけを受け継いだかのような、なんの狙いもない、特にチームとしての方向性のない、非常に内容の乏しいゲームでした。

そもそも、U-18くらいまでは日本の方が強いくらいが今までの歴史だったりしたのですが、ジュニア世代も世界の方がよっぽど進化してるんですね・・・。

指導者が無能なのはともかく、選手の方もそいつらが無能だとわかったら自分で自分の道を切り開いていく知能や才能が必要です。ただし、その段階まで到達できていないじゃないかというくらい、選手は全然戦えてませんでした。「サッカーとは」みたいな根本的なものを理解できていない痛々しさも感じましたし、自分は何のためにプレーをしているか、ということもわかってないというか、そもそもそういうプレーする目的みたいなものも全く感じられませんでした。

Jリーグというか日本のサッカーの未来は相当厳しそうです。対照的にバルセロナの子供たちのサッカーのうまさ(サッカーIQの高さみたいな)も印象に残りました。体が小さいだけで既にJ1の下位のチームよりも戦術やチームとしての狙い、個人のプレーの意図がはっきり感じられました。

*2023年10月16日追記:

最近だと、10月7日のJ2清水vs磐田戦はお互いの気持ちが入った素晴らしい試合でした(やっぱり外国人選手が本気を出してくれると格段に締まりのあるハラハラ度の高い展開になりますね)。また、10月14日の女子サッカーのWEリーグカップファイナル、広島vs新潟も素晴らしい内容の試合でした。近賀選手や川澄選手がまだまだ通用しているどころか、いいプレーを見せているのも素晴らしかったですが、新潟の上尾野辺選手のテクニカルかつ献身的なプレーには心を打たれました(せめてゴール前の超かっこいいクリアだけはみんなに見てほしい)。

こういう様に、面白い試合もあったりして、特にWEリーグは全試合ネットで中継されていて、男子サッカーよりもシュートが枠に行く分、見ていて面白いです。個々の選手も男子よりもよっぽど世界レベルですし。

そんな魅力的なサッカーを繰り出してくれている選手やチームに正当に評価/注目できないサッカーファンのレベルの低さには毎回絶望を覚えてしまいます。文句を言うのは筋違いだとは思いつつも、もっと結果を出している選手や試合に注目してあげることができる環境にならないのでしょうか。ここらへんにも欧州との永遠に追いつかない差の大きさを感じてしまいます。

*2023年12月11日追記:

スポルティーバに掲載された、町田ゼルビア黒田監督のインタビューに衝撃を受けました。

「シュート1本中の1本を決めるんだと、練習では口癖のように言ってきました。」 ← 枠外シュートは何本打ってもクソという意味

「体を張ること、背けないこと、クロスをあげさせないこと、シュートを打たせないこと、ラインを上げること。」 ← DFがなぜか相手のシュートに体をそらしてよける、また、FWと対峙した時に単にずるずると後ずさりするだけ、というJリーグのディフェンスにおける悪しき二大クソ慣習を否定

と、Jリーグの終わっている部分にきちんと監督として指導をいれていたようです。こんな優秀な指導者が日本にいたとは。

「究極のスキルは性格だぞ」との言葉もなかなかのパンチラインです。この監督あっての町田の快進撃だったというのがよくわかりました。

「日本全体のサッカーファンの考え方、見方がもっと向上していかないと、サッカー文化はなかなか世界に追いついていかないと感じますよね。」との意見も、自分が本稿で訴えてきたことです。もう意味のない枠外シュートや、後ずさりするだけのショボいディフェンスは見たくありません。また、これはJリーグに限ったことではありませんが、最近は「シュートを外したら頭を抱えないといけない」というルールでも新設されたのでしょうか?個性のない選手のありがちな振る舞いをみると本当にがっかりします。

町田はJ1にあがってもう少しお金を使えるようになると思うので、これからも勝負強い、球際に強いという戦うサッカーをさらに高い次元で見せてくれるのかな?とワクワクさせてくれます。こんな仕事のできる監督をひっぱってきたオーナーの手腕も見事でした。

あとは、広島レジーナの柳瀬選手でしょうか。めちゃくちゃに効いています。相手が嫌がるようなしぶとく食いついてくるボランチです。予測もうまくデュエルで一歩先にボールにさわることができる能力も素晴らしいです。こういう思わず目がいってしまう選手のプレーを見るのは本当に楽しいです。

ジーナは見ていて応援したくなるような全員サボらずきっちり走るサッカーで、しかも、ただ走るだけじゃなくスキルもメンタリティもプロとして他人に見せることができるいい選手が多いと思います。渡邊真衣選手とか市瀬千里選手とかいい選手が続々と集結している印象があります。市瀬選手は代表のボランチダメなんでしょうか?なでしこは前回のW杯でボランチが狙われたので、サイズのある選手を用意しておく必要があると思ったりします。

*2024年05月16日追記:

町田は相変わらず勝負強い「シュート1本中の1本を決める」サッカーをしています。他のチームと違って、ただ後ずさりするだけのディフェンスもありません。今、Jリーグで唯一見る価値のあるサッカーをしているのが高校サッカーあがりの監督を要している町田だというのは、Jリーグのどうしようもなさを象徴していると観ていて思います。

また、このチームの荒さに批判をするサッカーファンも多いようですが(ちなみにロングスローに対する批判は論外ですよね、右足で蹴るのはズルいと言っているのと変わりません)、滑稽というか哀れというか。そもそもサッカーとはそういうスポーツなのです。

今季のJリーグは相変わらずひどい枠外シュート合戦になっていて、いくらなんでも見る価値のない試合が多すぎると思います。せめて枠外シュートは-0.25点入るようにルールを改正すれば少しは状況は変わるように思うのですが・・・。

また、個人批判は避けたいので名前は出しませんが、WEリーグの某フォワードの選手も枠内に飛ばす技術に乏しく、いわゆるJリーグの様な「惜しい」シュートを毎試合連発しています(昔からなんですが)。当たり前の話ですが、シュートは最低でも枠内に飛ばさないと何も起こらないのです(もっと言うと、シュート=思い切り蹴ること、という概念が間違っています)。なでしこはこの選手を軸に攻撃を組み立てない方がいいように思うのですが・・・(今季素晴らしかったので、清家選手メインでいいような・・・)。

*2024年05月23日追記:

町田強し。

内容もよく2点目の崩しを現地で見ることができたサポーターは最高ですね(また、鹿島のサラミみたいな守備もすごい気になりますが・・・、あれだけ人数いて誰も役に立ってないのは逆にすごいっす)。

長年Jリーグを見てずっと疑問なのですが、バックラインでチャカチャカ球まわしてるのはなんなのですかね・・・。あれは監督が指示出してるんでしょうか?サッカーとはボールをゴールに入れるという目的をみんなで目指すスポーツだと思うのですが・・・(ちなみに代表も10年以上ずっとチャカチャカしています、全世代で)。

今回の町田vs鹿島戦のスタッツなんですが、

町田 鹿島
ボール支配率 36% 64%
シュート 19 5
枠内シュート 9 0
パス数 310 518
パス成功率 74.5% 80.7%

枠内シュートゼロ笑。これを応援するのは無理です。応援というよりは修行と呼ぶべきです。
鹿島は大好きなクラブなのですが(お手本にしているブラジルサッカーが終わり切っているというのもあるとはいえ・・・)、スタッツを見ると個人技はあっても戦術の差で敗北しているというのがよくわかりますね。

*2024年05月26日追記:

町田アウェーで浦和を撃破。

内容もよかったです。浦和の枠内シュートはコースを限定した上で打たされている感じで、怖さがなく、全て町田の術中にハマっている感じでした。

サッカーファンとして観ていて嘆かわしいのは、町田の一点目で、浦和の選手のクソみたいなコケからカウンターをくらっています。

これがそもそもの町田のコアな戦術なわけで、それなのにあのコケを満員のホームのサポーターの前で繰り出すとは・・・。その後のカウンターへのサラミのような守備もゆるゆるです。これがJリーグです。

*2024年06月14日追記:

なでしこのパリ五輪代表メンバーが発表されました。守屋都弥選手が漏れた(いちおうバックアップメンバーに選出)のは、しょうがないというか清水選手が盤石過ぎるということで、納得できるのですが、上野真美選手が漏れたのは正直意味不明です。北朝鮮戦は上野真美選手の高さがあったから勝てたわけで、なでしこに今までにない新しい要素をプラスしてくれていました。枠内へシュートを打つ技術も高く、どう考えても必要な選手だと思ったのですが・・・。

ということで、本番ではいつものチャカチャカサッカー&枠外シュート大会になるのでしょうね。W杯ではそれで両ボランチが狙われましたが対策はできているのでしょうか。

ちなみに、遠藤純選手の代役は結局北川ひかる選手が滑り込む形になりました。これは非常にいい選択で清水選手とのバランスを考えてもベストだと思われます。ただし、両サイドバックの攻撃参加が一つのウリになるのであれば、なぜに上野選手を外したのかというのがなおさら疑問になってきます。中央でチャカってなんとかしたいという監督の意向はわかりますが、なでしこは年々研究され対策されているわけで・・・。

*2024年06月16日追記:

待望のEuro2024がはじまって、毎日サッカーを堪能しています。Jリーグ特有の牧歌的なゆるさは存在せず、全てのチームが町田の上位互換のようなサッカーをしていますし、テクニカルファールも当たり前のように使っています。これがサッカーという感じです。

対して、16日に行われたガンバvs柏戦では、宇佐美のゴールが絶賛されていますが、対した相手がなんとペナルティエリア内でただ後ずさりするだけのディフェンス(そろそろJリーグ名物として名前つけてもいいのでは?)を披露してあげくの果てにはぶち抜かれていました(いちおう後ずさるディフェンスの言い訳はぶち抜かれるのを避けるためなわけで)。いったいなんなのでしょうか。さすがにこういったぬるま湯のサッカーをいつまでも許容しているサポーターにも問題があると思うのですが・・・(まあサッカーに限ったことではなく野球も似たようなものですが、野球は1週間に1回だけ、なのに100球すら投げることができないピッチャーを拝むというスポーツになっています)。

*ちなみに宇佐美のゴールにつながるまででも全体的に後ずさりしまくってボールがペナ内に運ばれるハメになってました笑笑なんだそりゃ笑笑、あと鹿島の藤井のゴールは相手が2人がかりで後ずさりしてシュートのスペースを作ってあげていました笑笑

*2024年06月26日追記:

相変わらず、Euro2024を毎日楽しんでいます。強いシュートが枠内に飛び、Jリーグ名物のただ後ずさりするだけの「キープディスタンスディフェンス(KDD):別称コロナリスペクト」もありません。「ハードな守備をくぐり抜けての強烈な枠内シュート」と「ゆるゆるのJリーグ名物KDDを相手DFが披露してくれているのにシュートは余裕で枠外にフライアウェイ」、この差はプロスポーツという見世物としてはあまりに大きすぎます。本当に別のスポーツですね。

今回のEuroは、スコットランドvsハンガリー戦やクロアチアvsイタリア戦の劇的なゴールもあり、サッカーの魅力を堪能できるいい試合が多いです。塩だと不平不満の多いイングランドもそう言われながらグループを首位で通過しています。ピーキングは準決勝くらいに持っていくのがよいでしょうから、予選でこれは最高の結果です。イングランドは準々決でイタリアとあたる可能性が高いのですが、さてどうなるのでしょうか(イタリアもピークは試合後の夏休みに持ってくのか?っていうくらいコンディションがいまいちですがさすがに勝負強いですよね・・・)。

ところで、某動画サイトで某日本のプロ監督が6月22日に行われた町田vs福岡の試合後のレビューとして町田のサッカーを評していたのですが、その内容があまりにずれている感じがして驚きました。

ざっと内容をまとめると、

  • 驚くほど上手い選手がいない
  • 平河が唯一可能性を感じる
  • もし自分が監督だったら絶対に町田には負けない
  • (町田のサッカーは)阿吽の呼吸とか抑揚がない
  • 黒田監督は(選手としては無名で、高校サッカーの監督出身だったりと)キャリアとしては弱者、自分を認めてもらうには勝つしかない(←だから勝ちだけにこだわったサッカーをやってるって言いたいわけ?なにそれ)
  • 町田のサッカーを言語化するならば、一直線、直情型、ロングスロー、勝負にこだわる、(聞き手に促されて)単調
  • (上記の発言をうけて)黒田監督はこの弱者のサッカー以外ができるのだろうか(←チャカチャカ余計なパスまわして、枠外フライアウェイ&KDDを繰り出せってこと?今のJリーグベンゲルとか全盛期のフロンターレみたいな内容の伴う強いサッカーのチームってあるの?)
  • サッカーの玄人が見てほめる部分はない、むしろ福岡の方がある
  • 藤尾はなんにもできないがオリンピックで大丈夫か?
  • 藤尾は歩幅が広いのでヨーロッパでは通用しない
  • プロサッカーは選手も子供たちも見習うプレーがある、町田にはそれがない、選手は勝利という言葉に逃げずに自分のよさをもっと出すべき(←枠外シュートとKDDを見習えってこと?)
  • ボランチの仙頭はガツガツあたるだけで学生みたい
  • 36歳のウェリントンが一番よかった
  • 黒田は高校サッカーでサッカーの勝ち負けに慣れている

と、自分の能力では理解不能ですが、町田のサッカー<勝ちにこだわらないけど質の高い美しいサッカー、みたいな論調を展開していました。

現場で大漁旗を振り回している頭の悪いサカヲタならわかりますが、プロの監督がこういう考えをもっているとは・・・。なかなかの衝撃です。サッカー界の中の人はこんな人が多いから日本代表が「俺たちのサッカー」と評したバカみたいなチャカチャカサッカーをやって無様に快敗するわけですね・・・。

プロスポーツというのは勝つことが全てであり、なぜなら、勝つことだけがチームやまわりの環境をよい方向に回していくただ一つの手段だからです。現在、Jリーグに上がって1年目の町田が首位につけていますが、これの何が問題なのでしょうか?

この監督さんがおっしゃっていることは町田を揶揄しているだけで、自分の確たる考えみたいなものすらないように自分には聞こえました。藤田さんが黒田監督をスカウトしたのは、それだけ、今日本にいる監督がどれもこれも大差のない無能しかいないからだと思います。

本稿では何度も言及してみますが、Jリーグ、ひいては日本サッカーの最大の欠点は、「(強く、かつ、可能性の高い)シュートが枠に飛ばないこと」「なにもしないでただ単に後ずさりするだけのJリーグ名物キープディスタンスディフェンス(KDD)」の2つです。それがokだとしている日本サッカーの共通認識をはなから相手にしていない黒田監督のサッカーは非常に価値があると自分は思っています。

また、弱者のサッカーがどうのと言ってますが、Euroを見ていても、自分より強い相手と戦う場合は弱者のサッカーにならざるを得ないのです。チャンピオンズリーグでもどんなに強いクラブであろうとレアルやマンCと戦う時にはショートカウンターを軸にした弱者のサッカーにならざるを得ないのです。内容なんか二の次なのは当たり前でしょう、と自分は思うのですが、日本のサッカー界の中の人やサカヲタはそう思ってはいないということを今回はじめて知りました。それじゃあJリーグが面白くなったり、強くなるわけがありませんよね。

*2024年07月15日追記:

Euro2024はスペインが優勝して終わりました。イングランドも頑張りましたが、基本的には個々の能力で圧倒的にスペインに劣っていた感はありました(器用vs不器用みたいな、まあその不器用さがイングランド代表の魅力なんですけど)。イングランドは勝つとしたら伝統的な高さで勝負してゴール前でわちゃわちゃみたいのしかなかったと思いますが、今回はそういうメンツを揃えていませんでした。みなさんがおっしゃっているとおりケインも選手としては完全にピークアウトしていました(ですが、呼んでしまったので使わざるをえなかったという)。

自分が印象的だったのは、スペインが先制した後に急激にペースをスローダウンさせたところです。これはサッカーでは当たり前のことではあるのですが、あの決勝の熱狂の中で監督の指示があるわけでもないのにしっかりチームとしてスローダウンさせたところにスペインのサッカー文化の深さを感じました。また、アベマの解説の2人がそれについて全く言及しなかったところにも痛さというか日本サッカーのしょーもなさを感じました。こういうところがサッカーの一番の面白みであるわけで・・・、せめて解説してちょと思いました・・・。

MVPはヤマルかと思っていたのですがロドリが受賞したようで、自分もそう思っていたので驚きました。二コウイリアムス(バルサ入り確定?)でもヤマルでもよかったように思いますが、ロドリはマジで死ぬほど効いてました。ちょっと前のフランス代表のカンテと同じで、彼がいるから優勝できたとも言え、MVP受賞は納得のできる結果です。

本当にしつこくて申し訳ないのですが、この項で何度も述べているJリーグの最大の欠点、(1)シュートが全く枠にいかないこと(アリバイ作りの仕事してます風なサラリーマンシュート)、(2)意味不明のただ後ずさりするだけのディフェンス(Jリーグ名物のキープディスタンスディフェンス(KDD)、別称コロナリスペクト)はこの大会には全く存在しませんでした。億万長者の全てを得ている男たちが、なのにプロとして目いっぱい戦っている姿を見せてくれました。Jリーグもこういう熱い試合を見せてくれるようになるといいのにと心底思いました。

*2024年07月25日追記:

五輪男子の日本vsパラグアイ戦を見ていますが、1-0で相手が10人の状態で日本はチームとして局面をスローダウンさせることができず、通常と同じ様にプレーしてしまっていますね。Euro2024決勝のスペインを見たばっかりなので、サッカーIQの低さが非常に気になります。また、スローダウンできない代わりに遅延行為を行って、主審から注意されています。そうではなくて、きっちりボールを回して、ムダに時間を浪費しつつ、空いたスペースにボールを縦ポンすればいいと思うのですが。

そもそも、バックパスはお家芸というか伝統芸とも言えるくらい日本の得意なプレーのはずなのに、なぜ1-0で勝っており相手が1人少ない状況で攻め急いでしまうのでしょうか。ギリギリのプレーを自ら選択してしまっているので、平河が壊された状況にもかかわらず、さらに余計な荒いファールをもらってしまっています。

こうなってしまうのは選手の責任というよりは指導者の責任だと思います。これもJリーグ発足から30年以上何も改善されてないまま放置されてきた問題です。

平河は相当思い切り踏まれていましたので心配ですね。この件についても、繰り返しますが、1-0で勝っていて、相手が1人少ない状況でプレーを続けさせるという選択肢を選ぶ必要は全くありませんでした。すぐに交代させるべきだったと思います。


Jリーグの某監督が「なんにもできないがオリンピックで大丈夫か?」と言っていた藤尾が2点目笑笑。ほんとにJリーグというか日本のサッカー関係者は救いようがないレベルでどうしようもないですね笑笑。

*2024年07月26日追記:

なでしこ初戦のvsスペイン戦を見ましたが、危惧していたことが全て出てしまったという感じの試合でした。

日本の自慢のボランチ2枚は試合の最初から最後まで完全に消え、ボールタッチもほとんどなかったほどの悲惨な状況でした(ここまでボールが入らないのも珍しいですよね、4-4-2がはまらないなら得意の3バックに一刻も早く戻すべきでした)。日本は研究されているのです。

また清水選手の右サイドも不調に見えたかもしれませんが、これは逆側の左サイドがあまりに大したことなさすぎたために起こった現象です。サッカーの場合、両サイドはバランスが大事で片方がダメだとそのストレスはもう片方にいきます(なので、クレバーな清水選手は自重したわけですね)。そして最後はそれが清水選手のケガにつながってしまったように思います(それにしても大ケガっぽい感じで本当に心配ですね・・・)。彼女は普段通りの頼もしいプレーをしてくれていました。左は北川選手が直前の親善試合で痛めていたことをわかっていたはずです。ここのリスクについてはチームとして全くカバーできていませんでした。

予想していたとおりFWの出来も悪く、悪いというか得点の匂いは全くしませんでした。なんとかうまくファールをもらっていただけという印象です。スペインは試合がはじまって早々に怖くないことに気づいたでしょう。サッカーはボールをゴールに入れた数が多い方が勝つゲームです。当たり前ですが、清家選手を中央に移して残すべきでした(能力の差とかそういう話ではなく、コンディションや今が旬の選手を使わなくてどうする?という話をしています)。

勝ち越されたシーンも対応した高橋選手の寄せが甘いとも言えますが、清水選手が抜けた直後の混乱をつかれた感じですし、こういうアクシデントで投入するのであればスペシャリストの守屋選手を入れるべきでした(あそこまで追いかけてなかったと思います)。というかここで使わないでいつ使うんでしょうか?。

スペインは勝ち越して2-1としてからきっちりと試合をスローダウンさせて、日本をムダに走らせる方針に変えてきました。ここらへんも含めて、スコアは1-2でしたが内容的には完敗でした。

まとめると、

  • 前回のW杯でサイズのないボランチ2人が狙われたが、その対策が全く行われていなかった(せめて、時間帯によっては長谷川選手を一列上にあげる等の対策はしないとですね)
  • 課題の左サイドは北川選手が壊れたらなんと清家選手と古賀選手が代わりというくらい人選に疑問があった(さすがに品ぞろえ悪すぎですよね)
  • FWは点取り屋がいないと世界では厳しい(どう考えてもまずは清家選手と心中すべき)
  • 病み上がりのひなた選手を最後までひっぱる必要は全くなかった

と疑問の残る采配だらけでした。さすがに監督が責められるべき内容だったと思います。特に攻撃の形はないといってもいいくらいの無策ぶりでした。

しかしまあ、遠藤純選手がいないだけでこうなってしまうのか?と嘆いてしまうくらい、彼女の偉大さを思い知らされる初戦でしたね(上野真美選手もですね、今回の試合は枠内シュートがたったの2本(うち1本はあおばのFKなので実質1本))。もちろん、まだ終わったわけではなく、残り2戦をきっちり勝ちきればいいわけで悲観することはありません。とにかく点を取りに行くことです。そのためにはどうする?ということをチームとして逆算して考えるべきでしょう。

また、前半45分をすぎてからのGKからのチャカを拾われて失点しそうになったのが典型的ですが、監督の指示を真面目にききすぎる必要はありません(し、それを真面目とはいいません)。もっと自分たちで考えて頭を使ってプレーすべきです。

*ちなみに、テレビ解説の人が「ぶち抜かれる危険があるので飛び込むディフェンスはしない方がいい(=Jリーグ名物の後ずさりするだけのキープディスタンスディフェンス(KDD)を推奨!)」と解説していた件については、もう悲しくなってあえて言及しませんでした。決勝点はそのKDDをゴール前で発動してしまったために生まれたシュートコースから打ち抜かれました(そのシュートコースを全く読めていなかったキーパーもちょっとなという感じでした)。まあそりゃそうですよね笑笑。スペースわざわざ空けてくれたんだから打ちますよね笑笑(はな選手の後ろに5人くらいいましたよね・・・、ははは・・・)。

*2024年07月28日追記:

五輪男子の日本vsマリ戦を見ましたが、内容はともかく楢崎以来、やっと普通のことを普通にできるキーパーが出てきてくれたという感じです。今まで何度クソみたいな余計なアドリブプレーでぶっこくキーパーを目の前で見せられてきたことか。今まで何度ポジショニングが悪いので横っ飛びでギリギリセーブしたのをクソ無能解説者が「スーパーセーブですね!」と解説してきたのを見てきたことか。サポーターはいわずもがなです。キーパーの重要性をゴール裏の人たちでさえわかってないんじゃないでしょうか。まあ「日本にはディフェンスの文化がない」とは昔から言われていますが、それにしてもさすがにひどすぎるかなと・・・。

少なくとも今回プレーした彼が間違いなく今現在日本でトップのキーパーです。PKも彼のコースの塞ぎ方が完璧だったためにキッカーが大きく外すことになりました。後は、経験を積むだけだと思うので、出場できるクラブに移籍&フル代表でも使い倒される、というのをやってほしいですね。

*2024年07月29日追記:

後半ロスタイムに2点ととてつもないサッカーを見せてくれましたが、サカヲタ的なマジレスをしてしまうと、前半で2-0になっているべき試合でした。FWに関しては何度も繰り返し述べてきたのでいまさら言うことはありませんが、やはり最低でも枠に飛ばせないと世界では厳しいと思います。

さて、次の試合はどうするか。2点を一人で演出した谷川選手を頭から使ってみるか(あの時間帯に投入されたから輝けたのかもしれないのですが一回使ってみるというのも手ではありますよね)、FWは清家選手がかなりいい感じだったので(少なくとも相手DFにあててコーナーにしてくれてましたね)どう使うのか(序列3番目というのは正直違うかなと)。守屋選手は慣れない左でもめちゃくちゃに輝いていましたが、できれば右で好きなだけ暴れてもらいたい。ここらへんの修正をチームでどうやってくるのか注目です。

*2024年07月31日追記:

小久保は、安易にチャカらない、カウンターの時ちゃんとシュートコースを切るポジショニングを取ってる、なにより飛び出してこない(ガマンできる)といいことしかないですよね。今までのイキり飛び出し野郎たちはいったいなんだったのでしょうか?ほんと30年以上イライラさせられてきましたが、やっと本物が出てきました。おじいちゃんになってよぼよぼになってもいいので代表のキーパーは永遠にこの人でお願いしたいです。

*2024年08月01日追記:

なでしこ予選通過しましたが、次の相手がアメリカ・・・。頑張ってほしいです。自分としては、いつもみたいに点の取れないFWが走り回って相手を疲弊させるーみたいなのはやめて頂いて(日本のサッカー関係者もサカヲタもこれが好きなんですね、自分は大嫌いです、サッカーはゴールにボールを1コでも多く入れた方が勝つスポーツです)、清家さんのスピードで縦ポンしまくって、アメリカの守備陣をかきまわしてほしいです。

また、INACの両サイドが輝きまくってましたね。クロスの精度も高いので、上野選手呼んどきゃよかったのにとつくづく思います。北川選手のフリーキックは最高でしたし、守屋選手も本職の右だったので上がるタイミングやポジショニング、連携もバッチリでした。

*北川選手、これが人生始めての直接FK成功らしいですね、それをオリンピックの本番で繰り出して、しかもあのコースの弾道って、すごすぎる・・・

故障者続出の中、なんとか予選を突破したので、このまま宿敵アメリカを撃破して、スペインと決勝でもう一度戦ってほしいですね。

*2024年08月03日追記:

日本vsスペイン戦はボコボコの完敗でしたが(ジャッジのどうこう以上に完敗でした、そもそもあのくらいの判定はよくあることですし)、正直ありとあらゆる人が絶賛しているボランチが全然たいしたことなかったような?自分の目にはどの試合も平凡というか、普通に見えました。なんというか一番大事なポジショニングも追い方も全てごく普通という印象です。また、こういう強敵にどうプレーするのかを注目して見ていましたが、ボランチなのに消えている時間帯が長すぎたと思います。逆にまあまあ叩かれているなでしこの長野選手はもともとぼんやりと長谷川選手のサポートをする役割でやっていて、1戦目はいまいちでしたが、2戦目、3戦目は非常によかったのですが(はじめて見た素人が叩いているような)。日本の場合、専門家や世間の評価はいつもいい加減なものです。

また、今日も防ぎまくっていましたが、今回はあのキーパーがいたからここまでこれたというのがあって、いつものイキり飛び出しキーパーだったらとっとと敗退していたでしょう。それでもヨーロッパのシュートに慣れていたら1点目なんかはなんとかできてたような気がします。あとは経験を積むだけだと思うので、日本のために頑張ってほしいです。

*2024年08月04日追記:

なでしこvsアメリカは0-1で終戦しました。点の取れないFWを使い続ければそりゃこういう展開になるわな、という試合でしたし(今日の試合では枠内シュートはたったの1本!です)、これは予選を含めてずっとそういう感じでした。今回のチームはとにかく点の入る雰囲気がしないチームでした。なので、なでしこの心臓部分であるボランチが展開する先もなく、どこにボール出したらいいの?という感じで、特に今日の試合はせっかくボランチにボールが数多く入る試合だったのに、その先がありませんでした。そこまでして点を取らないFWを使うその言い訳は日本人が大好きな「前線からの激しいプレス」だったと思うのですが、もちろんそんないつもの戦術は研究されていたわけで、アメリカとしては与し易い相手だったのかと思います(シュートが全くこないですからね)。せっかくいい選手が揃っていてもっといい戦いができる可能性もあったと思うので、もったいない感が残る試合でした。最後は選手が疲弊しきっていましたが、ベストを尽くしたと思います。特にこの試合はDF陣の出来が素晴らしかったです。

当然ですが、延長でアメリカに1点取られてからは、ターゲットにできるFWを連れてきていないため、それを見切られてドン引きを食らって終わりでした。やはり上野選手のような高さのあるFWは最低でも1枚必要でした。清家選手を前半ですかっと下げてしまいましたが(本人疲れてなかったと試合後のインタビューで明言)、代えた浜野選手の若さが今日は悪い方向に出てしまうプレーが多く流れを渡す原因になりました。清家選手だとカウンターを狙えるため、アメリカのバックラインを押し下げることができるので、残しておきたかったのですが・・・(まあ、そもそも前半だけの予定だったんでしょうね)。

池田監督はW杯から特にやり方を変えず散ったわけで、ほぼ何もプラスがなかったことに関しては非常に疑問が残ります。特に攻撃の最後の崩しの部分のアイデアが不足していたと思います。また呼んだ選手の多くが負傷していました(最後は北川選手が故障している&試合中に傷んだのを見切られて右側から攻められました、だとしたらそこをケアするというアイデアがチームとしても選手それぞれにもありませんでした)。新しく呼んだINACの両サイドが本試合でも輝いていましたが、そのセンタリング(特に守屋選手の山なりじゃないセンタリングは素晴らしすぎますよね)の受け手がいませんでした。

また、今日の試合でも気になりましたが、キーパーは相変わらずコースを切ってもらっているにもかかわらず、相手がシュートしてから飛んでいるので全然間に合っていませんでした(まあ今日のはニアもありえるからしょうがないとはいえ・・・)。これも大会通して非常に気になりましたし、相手もそういうキーパーであることを頭にいれてシュートを打ってきたように思います。

これで池田体制は終わりで、熊谷選手も引退でしょう。男子よりもなでしこの方が世界に近いので新しい体制でも頑張ってほしいです。WEリーグには今日の代表と同レベルのプレーをできる選手がたくさんいます。WEリーグのためにもリーグで結果を出した選手をちゃんと評価してほしいです。

全体的には見てて非常に面白い試合でしたが、なんといってもジャッジが素晴らしかったですよね。試合を本当にうまくコントロールしていました。彼女のおかげで終始締まりのある見ごたえのある試合になりました。

*2024年08月22日追記:

昨日、なでしこジャパンの池田監督の退任が発表されました。W杯からやり方をほとんど変えずに、というか、変えることができずにオリンピックに臨んでしまう、また、はまらない4バックを使って毎回混乱する等、ベスト8止まりだったこともあって、そろそろ次の監督への交代も考えてもいいタイミングだったと思います。なでしこは急激に進化する女子サッカーの波に取り残されており、特に欧州の女子サッカーはちょっと前までは体が大きいだけの不器用な選手ばかりという印象でしたが、今はスキルも高く日本人よりも俊敏なのではという選手がたくさんいます。また、男子サッカーの大きなトレンドであるアフリカ系選手の躍進も女子サッカーでも広まりつつあるのを感じます。日本特有の問題としては、とにかくFWに球が収まらない問題があり、これも過去の2監督は解決できませんでした。

新しい監督には、熊谷選手が中心だった体制からの移行や、相手の崩し方をどうするか、あたりがそのまま課題として投げられることになります。中村憲剛さんを待望する声が既に出ていますが、誰がなったとしてもその手腕に注目です。男子と違い、日本の女子サッカーはタレントが豊富で、それをどう使っていくかという使う側の能力が問われる状況になっています。

ところで、オリンピック敗退後の選手のコメントで「アメリカとの差は以前よりはなかった」とか「最後に決められたあの一本だけだった」というコメントが散見され、かなり驚かされました。現実的には、ポゼッションでボロ負け(なんとアメリカが80%以上!)、体力でボロ負け、攻撃の形でボロ負け、とほぼあらゆる面でチームとして劣っていました。サッカーはボールを相手のゴールに入れた数が多い方が勝つというスポーツです。前線からのハイプレスを競うスポーツではありません。

アメリカ戦では特に期待の若手が攻める際にどうしようもないアリバイ作りにもならない宇宙開発シュートを放って、全てを台無しにするシーンが何度も見受けられました。サイドバック/ウイングバックに優れた選手がいたのに、その高速センタリングを活かすことのできるFWを連れきておらず、期待の若手はボールを収めることも、高さで勝負できることもありませんでした。

ちょうどなでしこジャパンには転換期がきているのだと思います。サイズのある選手を使い、もっとアグレッシブに攻撃できるチームを作ることが必要です。男子代表よりはよっぽど世界との差はありません。頑張ってもらいたいです。