Behringer RD-8 MKII(と、その他、RD-9を含めた新製品のお話)

時が経つのは早いもので、Behringer RD-8の記事を書いてからもう2年以上経っているのである。



この記事も様々な方に幅広く読んで頂いてる記事でRD-8がいかに注目され、人気のある機種であるかを実感したのである。


この2年の間に、BehringerTB-303のクローン「TB-3」も1.5万円という激安価格で発表し(オリジナルの中古価格は狂気の30万円前後!)、



そんな超安く、超イカした楽器を若い人が使ってイカした曲を作ったりという現象が、よく考えると当たり前なのだが、起きている。



こちらはそっち界隈でそれなりに話題になった札幌の女子高生(リリース時点、もう卒業したらしい)の2ピースバンド。


自分がローランドに一貫して怒りを覚えているのは、こういった才能のある若い子たちをサポートする企業の姿勢が皆無であるからである。LAUSBUBはBehringerがTB-3を激安で発売してくれたから、この名曲を作ることができたのである。


といういつもの愚痴はともかく、BehringerのRD-8は今月「Behringer RD-8 MKII」としてアップデートされたのである。これはソフト的なファームウェアのアップデートではなく、ハードウェアのアップデート(完全な別製品)とのことだ。


気になる変更点は?というと、FacebookBehringerの中の人が教えてくれていて、「1.5年かけてBA662チップの互換品を作った(実際は子会社のCoolaudio Semiconductorsで作ったらしい)のでそれを使用した」というのが改善点らしい。BA662はクラップにしか使われてないはずなので、そんなに大きな変更点ではないはずだが、ここまでやるということは、他のRolandクローンに使用予定なのだろう(あの、その、例の8つくやつ用ですよね、きっと・・・)。後は、基盤的にも設計を見直したということらしい。


自分は違いとかはあまり気にしないが、MKIIの方も買ってみようと思う。そんなに躊躇するほどの値段でははないからである。





その他、これはみなさんご存知だろうが、全世界が待ち望んでいたTR-909のクローン「RD-9」はそろそろ市場に出回ってくる頃である。


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これも、別に10万円で売ってもいいと思うくらいのみんなが切望していた機種なのだが(オリジナルの中古価格は40万円前後!)、Behringerは4万円くらいで発売するらしい。


自分もとっとと予約したいのだが、まだ日本では予約の受付すらはじまっていない状態である。





他にはこれもびっくりさせられたのだが、BehringerTB-303魔改造版、いわゆる「Devil Fish」も発売するらしい。すごすぎる。



やりすぎな感じもするが笑、この企画力や開発できる技術力、そしてなによりも、開発するスピードのすごさには驚かされるばかりである。





後は、SH-5もBehringerに復刻されてしまうらしい。System-100が復刻された時もびっくりしたが、ここまでやりますか。


海外での人気が高いJupiter-4も相当数のリクエストが届いているようである。こいつをきっかけに、例の8までいくのか、それとも本家がなけなしのプライドを見せるのか・・・(まあ無理だろうけど)。これからも、Behringerには要注目である。





最近は、Prophet-5まで復刻されて、つくづくいい時代になったものだと思う。程度の悪い中古、しかもアナログシンセを、高いお金を払って買う必要はなくなった。ミュージシャンは選択肢をより得ることが出来、言い訳ができないくらいのちょっと前までは考えられない贅沢な状況を与えられている。


そんな中、繰り返すが、Rolandは相変わらず何をやっているのだろうか?懲りもせず、これからも中途半端な使えないおもちゃの様な製品を出し続けるのだろうか?梯さんがもういらっしゃらないから、開発のDNA的なものが失われているのはしょうがないかもしれないが、誰も使ってない興味のわかない製品を出し続けたところで、楽器屋としても商売としても全くイケてないのではないだろうか?


せめて、(Behringerが忖度してそっくりなクローンを作らなかった)JUNO-106あたりは出してもバチは当たらないだろうと思うのだが・・・。あれだけ、過去の有益なリソースを有しながらの現状は大ファンとしては悲しいばかりである。そして、自分はこれからもお金が続く限り、Behringerの製品をわくわくしながら買い求めることになるのであろうと思われる。


*2021年07月31日追記:

いよいよ、Behringer版のJupiter-8の開発が本格的にはじまったらしい。くどいが、Rolandは何をやっているのだろうか?

*2023年03月14日追記:

ついに、Jupiter/Juno製品のリイシューがはじまるようです(え、じゃあ、DEEPMINDってなんだったの?ってみんな思ってるぽいですが、それはそれとして・・・)。一発目は、Juno-60(え、なんでJuno-6じゃないの?と思ったけど、6なわけないですよね)!

かの、James Blakeが有名にした名機ですね(ジャップのクソミュージシャンがこぞって106からこっちにしれっと移ってたのが滑稽でしたが)。

さてさて、Jupiter-8もこの後控えてますので(というか、ポリフォニックかつモジュール版はもう画像が出てますね)どっち買うの?と一瞬迷ったりしますが、どっちも買うのが正解ですよね。ほんとBehringerって神ですよねー。

個人的にはJupiter-6も欲しいんですが(見た目が最高なもんで)、まあ8が出ればよしとしますか。ほんとに全世界が待ってましたから。