PCを数年ぶりに新調したよ2020 その2:オッサンが頑張って組み立てたよ!編

というわけで、前回選んだパーツが届いてオッサンがヘロヘロになりながらもPCを組み立てたのだった。


以下は、選択したパーツたちのファーストインプレッションというか答え合わせというか簡単な感想である。




CPU



これはみんなが買ってるから自分も買ったという話だったのだが、ちょっと面白みに欠けたかも。6コアというのがそもそも自分が求めていたものではなかったような気が今はしている。もうちょっと派手に12コアくらいでバンバンmp3を量産するのが夢だったのを忘れていた。


とはいえ、じゃあRyzen 9 3950Xを買ったかというとそんな訳はなく、代わりにi9-9900KFくらいぶちかましてもよかったような気もするが(実際は爆熱らしい)、それも現実的ではなくi5-9600Kでもよかったという気もするけど、それなら9400Fとほぼ変わんねーじゃんということになり、結局9400Fでよかったのかも、というのが結論である。


(旧PCの)3770とはどのくらいの体感の差があるかという話だが、実は死ぬほど速くなったと感じる場面は今のところそんなになかったりする。ただ、板含めて全部を最新の物にしただけに、3770の時のようにひっかかるような感覚を感じたり、なんとなしにもっさりしたりということはない。あらゆる場面で超キビキビ動いていて、確実に体感速度のアップは感じることができている。評判通り、発熱に関しても非常に優秀で熱々になることもない。


とりあえず今回はこの9400Fを使い倒して、次のCPUを選ぶ時にはやりすぎなくらいのを買おうと思っている。おそらくその頃ジムケラーがインテルでやりすぎなのを出してくれると勝手に思っていたりする。




マザーボード



これは、間違いなかった。作りもしっかりしているし、これのおかげだと思うが、Windows10がどんなにいじめ倒しても安定して動いてくれている。


また生まれ変わってもこれを買うに違いない。そんな板だった。





メモリ



メモリは最初の数日2666MHzで動かして安定動作するのを確認した後、XMPを読み込んで3200MHzで動かしている。どの記事を読んでも2666MHzを3200MHzに買えたところで体感ではわからないと書いてあるのだが、自分のシステムではどう考えても3200MHzで動作させた方がシステム全体がよりキビキビと動くようになったと感じている。


実はこのメモリはGigabyteが公開している認証メモリのリスト(かなり長いリストで数多くのメモリが検証されている)に入ってはいないのだが、そこはさすがMicron、鉄板マザーとの組み合わせでしっかり働いてくれている。やはりメモリの選択に関しては、2020年前半時点ではMicronがいいなーと再認識したのである。




グラフィックボード



グラフィックボードについての情報が今回一番まともにネットから取れなかったのだが、どうやらわかっている人たちは基本MSIのGamingというシリーズを高品質&高性能グラボとして購入しているっぽい。このシリーズは筆者が今回買ったギガのグラボと一緒でデュアルファンでの高冷却性と高静音性を兼ね備えている定番のグレードのようだ。というのを知ったのはこのギガのグラボを買った後だったのだが、なぜだかMSIのGamingのシリーズはいつも市場に出回るのが遅いらしく、1660superのGamingのシリーズはまだ発売されてないようだ(5月に出荷開始らしい)。


で、現状のところもしMSIのGamingのシリーズでGIGABYTE GeForce GTX 1660 SUPERと類似した商品を探す場合は、1660ti(アマゾンで40,958円)か1660(アマゾンで30,465円)を買うという選択肢があったようだが、まあそんな過去の製品を買うのであればメモリがGDDR6になったギガの1660superのグラボも同様にベストバイの一つと判断して良さそうだ。実際、1660superと1660tiの性能の差はほとんどないらしい。


そんなわけで、すでに約1週間ほどこのグラボを使い倒しているが、

  1. デュアルファンで通常はファンの音はほとんどしない
  2. にもかかわらずGPUの温度もそんなに上昇しない
  3. エンコードの性能はなかなか素晴らしい

という感じで、MSIのGamingのシリーズで1660superの物があれば、そっちを買った方がよさそうだが、このギガのグラボでも十分に用は足りていて悪くない感じである。


実は筆者は時代の進化をよく知らなかったのだが、今まで使っていた旧PCと今回組み上げた新PCで一番性能が上がったはこのグラボの部分だろう。静音性にこだわってファンレスの製品を代々愛用してきたのだが*1、今回それなりの価格の製品を買ってみてその意味についてやっと理解できた。


まず、Youtubeの4K動画の再生でカクつくことがなくなった。よく考えたら当たり前なのだが、1660superクラスのグラボだと4K動画のデコードも余裕である。また、ブルーレイ画質の動画ファイルもCUDAを使うことができれば、かなりの速度でエンコードを終えることができる*2


今後はさらにこの性能を使い切るべく、3Dのアクションゲームなんかもやってみようと思いはじめたところだ。いい物を買うとできることが増え、アイデアも増えていくといういい例である。あまり保守的になりすぎるのはかえって危険なのだ。


また、グラボに関しては、不満があればサクッと買い換えて、サクッと入れ替えればいいだけなので他のパーツに比べれば気も楽である。なんとなく、2080tiなんかのいい感じの中古に出会ったら、手を出してみたいなーと思う今日この頃である。





光学ドライブ



これもさすが日立だけあって全く問題のない素晴らしい製品だった。今までパイオニアにハァハァしていたのはなんだったのだろうかと思うくらいだ。値段の性能のバランスがよく、現状のベストバイと思っていいと思う*3




ストレージ





MX500は言うまでもなく定番中の定番なので、語る必要もないくらい普通に動いている。ただ、たしかに発売されてから2年以上経っている、いわゆる「枯れた」製品なので、面白みに欠けていたかなあ、と思っていたりもする。


SATA接続の場合は、出たばかりのWD Redあたり、m.2でPCIe接続の物を買う場合は、定評のあるWD Blackか、せっかくいい板を買ったのだから何かGen3.0か4.0に対応している物を試してみるべきだったかもしれない。


また、HDDもやはり無理をしてでも東芝の8TBの物を買った方がよかったかと思った。6TBという容量は今の使い方から言って、ちょっと中途半端な気がしている。


ここらへんも、割と自由に変更可能なパーツなので、ちょっと落ち着いたり、特価品を見つけたら臨機応変に変更していきたいと思っている。とりあえずは、ゲーム用のOSを分けたいので、m.2の容量の小さいSSDを買って、そちらにゲーム用のWindows10をインストールしてみる予定だ。




電源



これも、この製品で大正解だった。堅牢かつ静音で何の不満もない。迷ったらこのシリーズを買う、というくらいの作りの良さだった。


電源は地味に重要なパーツなので、ケチらずにお金をかけて正解だった。





ケース



さて、今回一番バクチ的な買い物だったのがケースである。しつこいが、SOLOはすばらしくいいケースだったのだ(ちなみに筆者は初代SOLO→SOLO IIと使っている)。で、今回R6を使ってみて、なぜに多くのSOLO勢がR6に移行しているのがよくわかった。R6は素晴らしいケースだった。


具体的には、SOLOが持っていた良さ、(1)シンプルさ、(2)作りのよさ、(3)パーツの取り付けやすさやケーブルの取り回しやすさ、(4)静粛性、を全て兼ね備えていた。また、SOLOにはない裏配線を使えるので、ケーブルの取り回しについては格段に整理しやすくなった。とりあえず、SOLOから離れられなかった人は、安心してR6を買っていいと思う。


SOLOと比較してR6で唯一気に食わなかったのは、前面のスイッチ類が全て上を向いていることで、特にUSBポートが4つとも上を向いているのでホコリを食いやすいことだったが、この製品を購入してつけてみるとピッタリだった。これでお悩みも解消である。



つけてみるとこんな↓感じ。


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というわけで、R6はさすがにヒットしてるだけのことはあるすごくいいケースだった。SOLOの時の経験もあり、R6に関しては調達できなくなる前に予備として数台買い足しておいてもいいかなと思うくらいだ。また、筆者の環境ではスペースの問題がないので、5インチベイの数をもうちょっと確保しておく意味で(R6は1コしかない)、Define XL R2を選択してもよかったかもしれない。




とりあえずはそんな感じで、オッサンが必死こいて組み立てたPCは元気に動いている。なんといっても健康第一である。


ここまで書いて改めて思うのは、繰り返しになるが、前回PCを組んだ時と全く違い、今回は必要な情報がネットからうまく拾えず、買ってみないとわからない状態でパーツを購入したことである。運良くひどい目には会わなかったが、やはり電源を入れるまで、安定してOSが動いてくれるまでは色々と不安でしょうがなかった。とにかく、(1)ググってもロクな情報が出てこない、(2)2chの書き込みもアテにならない(というか評価の基準がそもそもズレてるヤツが多すぎ)、ので調べるにしてもそもそも限界があったのだ。


ちなみに、Youtubeも同様で、自作PCの紹介動画も鉄板を選んで作るという感じではなく、どれも似たような「Ryzenで安々、インテルと同様のスペックで値段半分!」*4みたいなやつとか、「5万円で格安ゲーミングPCを作成!」*5みたいなのばっかりで*6、日本人の動画が他の国の自作勢の動画と比べると格段に役に立たないのである。一番まともだなーと思ったのが、車で有名なまーさんが自らパーツを選定してPCを組む動画だったりして、なんだかなーという感じである。


という感じで、単に小デブのオッサンがPCを組むだけなのに「日本の若者大丈夫か?」と心配することになるとは思わなかったのだが、そのくらい正解を追い求めるのに苦労したのだった。もし、今回の投稿が誰かのPC制作の参考や気休めになったとしたら、こんなに嬉しいことはない。

*1:アマゾンの売れ筋グラボの上位も自分の趣向と同じようなファンレスの安い製品ばかりなので考えることというか求めていることは皆一緒なんだろう

*2:若干動きが変なような気がするのだがHandbrakeはいちおうCUDAをサポートしている

*3:というか俺みたいなオッサンがそう思っているだけではなく、ちゃんとアマゾンでベストセラーになっている

*4:こういうのは単に面白企画をやろうとしているだけで肝心のB450のしょぼいところとかに言及してないのである、極めて日本のテレビ番組のノリ(基本無責任で内容がない)に近いと思う

*5:5万で作るならこんな時間とか苦労を無駄にせずにPS4買うっす

*6:絶対お前動画用に組んだだけでその後使ってねーだろ