そんなわけで、またもやThinkPadを買ってしまったのである。筆者はかれこれ30年以上のThinkPad愛用者である。ThinkPadがなければ生きていけないは言い過ぎかもしれないが、仕事上でいちいち不便に思ったり、必要のないミスタッチや操作ミスが出てくると思われる。
多くのThinkPad愛用者と同様に、筆者も(1)マウスいらずのトラックポイント、と、(2)英語キーボード選択可能、あたりがThinkPadから離れられないポイントなのである。どちらも、「余計なミスが極力発生しないようにする」という意味において、わざわざ他のノートPCを買うと決心するまでいかない重要なポイントなのである。筆者は日本語キーボードも余裕で打つことはできるのだが、@マークの位置なんかを見ても日本語キーボードはいかに問題外なのかは明白なのである。それに見た目も美しくないどころか、醜悪である。特にMacの場合はその醜悪さが強調されると思っている(というか、MacBookのUSキーボードモデルの見た感じが美しすぎるというか)。
もちろん、RazerのBladeとか、DellのXPSなんかは非常に評判がよいし、買うことを考えたが、熟考の上、これが最後になるかもしれないと思ってThinkPadのT14を注文した。また、「X1 CarbonというフラッグシップモデルがあるのになぜにT14?」と思われる方もいらっしゃるだろうが、わざわざT14を買ったのは(1)RJ45のイーサネットポートがついている、(2)メモリが32GBにできる(X1 CarbonはハイスペックなCPUを選択しない場合は16GBがMAX)あたりがポイントになった。まあ、そもそも現在使っているのがT14のGen1モデルであり、その時も同じ理由でX1 CarbonではなくT14を選択したのである。RJ45ポートは出張時のホテル等々で、あるとなにかと便利である。それに、あのUSBの有線LANアダプターというやつは忘れるために存在しているというくらい、肝心な時に手元になかったりするのである。そそっかしい自分の場合、やはり物理のRJ45ポートがあると安心この上ない。
ちなみに、筆者は長年、MacBookの前身のPowerBookというのを持ち歩いていたりしていたので、ノートPCの重さにはそもそもあんまりこだわりがない。やたら軽さと小ささにこだわるジャップ民の皆様は、ちょっと人間として小さいというか、セコいというか、そんな気がして自分は同じにされたくないのである。そこに異様に偏執的とも言えるくらいこだわるのは昔からなんかイタい気がしているのである(もちろん、NECのLAVIEの軽さや、レッツノートの堅牢さやバッテリーの持ちは素晴らしいと思っていますが、どちらもUSキーボードが用意されていないので、10年以上も問題外扱いだったりします、なぜにそこまでガラパゴってしまうのか・・・)。
ということで、こちらが新旧のマイノートPCの比較表である。
ThinkPad T14 Gen1(AMD) | ThinkPad T14 Gen3(AMD) | |
---|---|---|
CPU | AMD Ryzen 5 PRO 4650U | AMD Ryzen 5 PRO 6650U |
CPUアーキテクチャー | Renoir(Zen2) | Rembrandt(Zen 3+) |
CPU世代数 | 3 | 5 |
CPUコア数 | 6 | 6 |
CPUスレッド数 | 12 | 12 |
CPU基本周波数 | 2.1GHz | 2.9GHz |
CPU最大周波数 | 4.0GHz | 4.5GHz |
CPUキャッシュ | 3MB L2/8MB L3 | 3MB L2/16MB L3 |
CPU TDP | 15W | 15W-28W |
GPU | AMD Radeon Graphics | AMD Radeon 660M |
GPUコア数 | 6 | 6 |
メモリ | DDR4 32GB(16GBオンボード+16GB後付) | DDR5 32GB(32GBオンボード) |
SSD | 1TB(SanDisk Extreme Pro) | 1TB(SanDisk Extreme Pro) |
ディスプレイ | 14" WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS, 光沢なし, 300 nit | 14" WUXGA (1920 x 1200), IPS, Anti-Glare, Non-Touch, 72%NTSC, 400 nits, Narrow Bezel, Low Power |
ディスプレイ縦横比 | 16:9 | 16:10 |
バッテリー | 3セルリチウムイオンポリマーバッテリー (50Wh) | 4セルリチウムイオンポリマーバッテリー (52.5Wh) |
OS | Win10 Pro | Win10 Pro(Win11のダウングレード権を行使) |
重量 | 約1.57kg | 約1.32kg |
冷静にスペックを眺めてみると、CPUの性能はぼぼスライドしていることがわかる(世代が上がっただけ)。また、悲しいかなTDPについては15W→28Wと最大TDPは爆上がっている。これはターボブーストを調整する仕組みがCPUに組み込まれているらしく、実際はほぼ15Wで動いてくれるらしい。また、4セルバッテリーをカスタムで選択したので、おそらくバッテリーの持ちはそんなに変わらないはずである。
「じゃあ、さして特に進化もしていないノートPCをどうしてわざわざ大枚はたいて買い替えたの?」という質問は、賢明なみなさんなら絶対にしてはいけない質問であるので、ご注意されたい。それが男のロマンというものである。
また、未確認情報だが、多くのThinkPadユーザーに衝撃を与えた、「メモリが増設できない仕様(容量選んで半田付け)」はDDR5の場合、外付けスロットにしてしまうと、「期待の速度が出せないからどうしてもそうなってしまう」という理由をネット上で見たことがある。
ちなみに某巨大掲示板では、現在、このThinkPadの納期が議論されてりしているのだが、これは中の人にうまくゴニョゴニョしてハニャハニャしてもらうという夢を見ることが可能という噂がある。また、ウェブ上でのカスタマイズだとWin10でも11でもProバージョンを選択しただけなのに、日本サイトの場合だけ値段が10万円くらい違ったりするのだが(これなにげに大問題ですよね、意味がわからない)、これも中の人にうまくゴニョゴニョしてハニャハニャしてもらうという夢を見ることが可能という噂がある。
そんな感じで、こんなにノートPCを購入する前にワクワクしないことははじめてだったのだが、最終的にはポチったのである。もし、MacBook Proの14インチでM2のモデルがあったら無理をしてでもそっちを買っていたかもしれない(ParallelsでエミュレーションしたWindowsが超高速で動くらしい)。13インチのMacBook Proには、M2モデルがあるのだが、正にアホ丸出しの誰得機能として燦然と輝いているタッチバーというのがついていて問題外なのである。
ちなみに、注文直後に深センのロックダウンの報が流れてきて頭を抱えていたのだが、ゴニョゴニョのハニャハニャのおかげで、どうやら自分の分については無事発送されたっぽい。現在は、いつ通関して自分の元に届くのかドキドキしながら待っている最中である。
*2022年11月23日追記:
今回私が選択してしまった400nitsの液晶はなんとブルーライトカット仕様のパネルでとてつもないレベルの「尿液晶」でした。自分はこれ以上の尿液晶を過去に見たことがありません。真っ黄色とはこのこと、と思うくらいの強烈な黄色さです。とにかく絶対に選択してはいけません。ご注意下さい。自分はわざわざオプション料金を払ってこんなものを選択してしまいました。
せめて一言そういう液晶だと注意書きがあれば回避することもできたのですが・・・。正直、ダマされた購入者にはリコール対応してもいいレベルの品質だと思います。文字もなぜかかすれて見えます。
やはり、現在のレノボジャパンとは決して関わってはいけないという一つのいい例なのかと思います。自分は二度とレノボジャパンで買い物はしません。皆様もくれぐれもご注意を。
*2023年07月06日追記:
その後、お詳しい方から情報を頂いたり、読者様から慰めのお言葉を頂きました(本当にありがとうございます)ので、ちょっと情報を追記します。
- 自分が選択した400nitsのパネルはいわゆる「eyesafe」というパネルで、このパネルは基本なんでも黄色く映るように作られている
- そもそも白人にはそんなに黄ばんで見えないが、黄色人種の目にはかなり黄ばんで見えてしまう(マジっすか笑)
- なのだが、やはり黄ばみすぎてて問題視している人は海外でも多い、「yellow tint」で検索すると色々と情報が出てくる(これは私と同じで買い替える前の機種と比べるとあまりに違いすぎるからのようです)
ということのようです(ありがとうございました)。この知識が購入する前の自分にもあれば、という感じです・・・。
このページを見て、黄ばみのパネルを回避できた方もいらっしゃるようで、だとしたら情報共有したかいがあったというものです。
まあでも、Windows11のできの悪さもあり、次回買うとしたらサポート体制の素晴らしさも考えて、MacBookですかね・・・。ThinkPadはあえて新品を買う必要も感じられなくなってきたので(というのもT480あたりでやりたいことは全部できるので)、使い分けるのがいいのかなーと思っています。