Xiaomi Redmi Note 12 Turbo 購入記4:やっと常用開始!(とりあえずCrDroidで・・・)編

いやー待ちましたよーという感じで、やっと我らがmarbleちゃん(Xiaomi Redmi Note 12 Turbo)にもCrDroidのAndroid14(CrDroid的にはv10)が降臨してくれたのである。12月の頭くらいからベータ版はちょこちょことリリースされていたのだが、やっとベータがとれて公式なofficial版が出たのである。

*ちなみに実は、marbleのofficialは12月25日版というのが出ていたのだが、音関係に問題があり(CrDroidはv10からViperFXに音関係を処理させてますね)、取り下げになっていた、なので12月29日版が初版である


そんなわけで、さっそくインストールしていこう。もはや何度やったことかというROMの焼き込みなので、やり方は完全に手順化されているのである。


今回は過去の記事と重複になるため、大好きなフォントの入れ替えなんかは書いていないので、それに関しては、過去の記事を参考にして頂きたい。


フォントの入れ替えはこちら↑



・BLUとtwrp


BLUとtwrpに関しては前回の記事を参考にして頂きたい。


1コ前の記事はこちら↑


このブログでは何度も書いているが、とにかくリカバリーとしてtwrpを焼いてしまえば、後はどうにかなるのである。

さくっと焼いてしまおう。




・marbleでカスタムROMを焼く場合


無事にtwrpが焼けたら、残りはカスタムROMを焼くだけである。


みなさんもそうだと思うが、sweetから移行して予想通りmarbleにはSDカードを挿せるスロットがないというのに常に苦労させられるのである。焼こうとしているROMを内部ストレージに書き込むと、formatをかけるたびに全てが消えてしまう(どころかtwrpとかその他のイメージも全部消えてしまいます)。また、AndroidとPCを接続する場合に使われるMTPは非常に遅いので(なにこれ?ってくらい遅いですよね・・・)、やっぱりSDカードがあった方がいいに決まっているのである。


なんの解決にもなってはいないのだが、今回、自分はROM焼き用にUSBのアダプターを買って、



こんな感じでSDカード代わりのUSBメモリを専用で作ることにした。見栄えは悪いがとりあえずはこういうのがあった方がいいかなと判断した。


また、いまいちよくわかってないのだが、marbleのカスタムROMの作者さんはそのROM用のリカバリーをROM本体を焼く際に勝手に書き換えちゃう傾向があるようだ。自分ははじめてmarbleを使いはじめた頃、いきなり見たことのないリカバリー画面が出てきてびっくりしたことがある。


で、自分は生粋のtwrp信者なのでそういうことをしてもらう必要はないのである。何があろうとtwrpでROMを焼き込みたいのである。


そんな弱者男性の気持ちをわかってくれているのか、marble用のtwrpには、「ROM焼き後にtwrpを書き戻す」という神の様な機能が追加されている。



こんなにピンポイントで自分のやりたいことを実現してくれる機能も珍しい。忘れずにチェックしておこう。



ファームウェア


ファームウェアは気休めだがいちおう最新にした。


ここから、



fw_marble_miui_MARBLEGlobal_V14.0.8.0.TMRMIXM_2b4b4a3113_13.0.zip

を落として、twrpで焼き込みである。


*2024年03月20日追記:

この情報、どうやら間違っているようです。思ったより、Redmi Note 12 TurboとPOCO F5はハードウェアの違いがあるようで、12 Turboを使っている場合は、なるべく12 Turboのファーム(つまり中国版)を使い続けた方がよさそうです。

ということは、BLUされてグロロム(ショップロム)が焼かれた状態で届いた場合は、いったん中国のHyperOSにMi Flashで戻した方がいいということですよね・・・。




・NikGapps


今回のCrDroidはvanilla版しかないので、Google Playなんかを使いたかったら当然Gappsを焼く必要がある。Gappsには作者が違う多くのリリースがあるが、こちらも今回はとりあえずということでいつものNikGappsを焼いてみた。


また、NikGappsの中でもどのくらいGoogle謹製のファイルを含んでいるかで様々なバージョンがあるのだが、自分はなにがあろうとcoreを焼くのである。別に後から入れたいアプリがあれば追加でインストールすればいいだけなのである。と思っていたら、なんとCrDroidのチームはNikGappsとコラボして、CrDroid専用のNikGappsを作ってもらうことにしたらしいのだ。


そ、そうですかと、今回一瞬それを使ってみようかなと思ってみたのだが、この専用エディションが全然よくないというか芯を食ってないのである。全然coreじゃなくて余計なものが入りまくりなのである。


それはファイルサイズを見れば明快で、CrDroid専用エディションはcoreの倍のファイルサイズがあり、それどころか、basicよりもファイルサイズがでかいのである。


こんなものを使うわけがないのである。ということでさくっと、core(今回はNikGapps-core-arm64-14-20231107-signed.zip)を焼いてみた。


今までは、twrpのキューに入れる形で、ROMとNikGappsを同時というか続けて焼いていたが、marbleの場合はそれができないので、ROMを焼いたらリカバリーにリブート(通常の再起動を阻止)→NikGappsを焼く、という手順でokだ。


あとはいつもと変わらないAndroid&CrDroidの初期設定である。




・crDroid固有の設定


crDroid Settings → STATUS BAR → Clock & date → DateをNormalに
crDroid Settings → STATUS BAR → Clock & date → Date formatをお好みに
crDroid Settings → STATUS BAR → Old style signal icon → お好みでオンに
crDroid Settings → STATUS BAR → Battery percent → Next to the icon(left)に(お好みに)

crDroid Settings → NAVIGATION → Actions → Home long press → No actionに(これもお好みで、自分の場合は誤動作させてしまう方が圧倒的に多いのでオフ)

crDroid Settings → BUTTONS → Power button → End callをオン(自分は電源ボタンで通話を切ります)

crDroid Settings → MISCELLANEOUS → Unlimited Phots storageをオフ

なんか、CrDroidがよすぎて、年々自分でカスタマイズする必要がなくなっている気が・・・。




・Android14全般の設定


Settings → System → Live Translateをオフ
Settings → System → Gestures → Quickly open cameraをオフに
Settings → System → Updater → Preference → Auto updates checkをNeverに
Settings → System → Date & time → 24時表示に


Settings → Display → Adaptive brightnessをオン(このビルドでは最初からオンになっていない)
Settings → Display → Dark themeをオン(最初からオンになっています)
Settings → Display → LiveDisplay → Color calibration → Blueを69%くらいに(かなり尿化しますのでお好みで)


Settings → Safety & emergency → Emergency SOSをオフ(これもくれぐれもお好みで、自分は寝起きに110番してしまうという痛恨のミス)

Settings → Passwords & accounts → Automatically sync app dateをオフ


Settings → Security & privacy → Privacy → Controls以下はそのままにしておいた方がセキュリティ上よい?


Settings → Security & privacy → More security & privacy → Personalize using app dataをオフ
Settings → Security & privacy → More security & privacy → Android System Intelligence → Customize the experience using your Google Account dataをオフ
Settings → Security & privacy → More security & privacy → Android System Intelligence → On-device speech recognition → Auto update languagesをDo not updateに


ここからは、Home settingsの設定
壁紙を長押しで設定画面へ

Home screen → Quickspace → Random messagesをオフ
Home screen → Search bar → Google search barをオフ


ここではじめてGoogleのアカウントにログインしてみる


以下、Google Play

Network preferences → App download preferenceをOver Wi-Fi onlyに
Network preferences → Auto-play videosをDon't auto-play videosに


また、普通のSettingに戻って、

Settings → Google → Autofill → Autofill with Googleをオフに
Settings → Google → Phone number sharing → Phone number sharingオフに

Settings → Google → Devices&sharing → Cast options → Media controls for Cast devicesをオフ
Settings → Google → Devices&sharing → Devices → Scan for nearby devicesを全てオフ
Settings → Google → Devices&sharing → Nearby connections → Find nearby devices with Wi-Fiをオフ
Settings → Google → Devices&sharing → Nearby Share → 以下、何もかもをオフ

それにしても、このGoogleの「人のデータを勝手に共有」の仕組みはひどいですよね・・・

Settings → Google → Game Dashboard → Use Game Dashboardをオフ

Settings → Google → Personalize using shared data → Device Contactsをオフ


あたりをいつものことだがいじってみた。

ここらへんは全て自分の好みなので、あくまでも参考程度にして頂きたい。




・アプリ


アプリについても特筆すべきことはないのである。


一番色々と苦労するカメラも今回はLeica Cameraが標準で焼かれているので、これを使えばバッチリなんてものではないのである。画質もいいし、sweet時代にGCamであーだこーだとやっていたのはなんだったんだろうかと思わされたのである。また、写真を見るアプリも今回はGoogle Photoではなく、添付のGalleryというのを使っているが、自分の用途ではこれで必要十分なのである。


カメラはsweetの場合、画素数が高いだけにやたらとピンズバしづらかったと思っていたので、自分の使い方では明らかにmarbleのカメラの方があっているのである。さっそく、パシャパシャとメモ代わりに色々な写真を撮っている。これ(気軽にメモの代わりとしてさくっと写真を撮る)も自分がやりたかったことなので、大満足なのである。





という感じで、やっとmarbleを使いはじめるのである。本当に待ちに待ったという感じなのだ。


また、このmarbleの本運用開始に備えて、SIMもソフトバンクをメインに使おうと思って用意しておいた。自分は知らなかったし、気づきもしなかったのだが最近はドコモの品質がひどいらしいのである。5Gどころか4Gも激遅らしいので、せっかくちゃんとした5G対応のスマホに乗り換えるのだから、まああまあ快適に5Gのネットワークを使ってみたかったのである。


これに関しては期待以上というか異常というか、とてつもない結果が出ているので、別の項でみなさんに情報共有しようと思う。


さらに、前から常々思っていたのだが、sweetのCrDroidのビルドの質は悪くもないが決してよいわけでもないと思っていたのである、バッテリードレインはたいていの場合、インストールしてから2日後くらいに突然起こりはじめるし、Homeアプリが頻繁にクラッシュする現象も最後まで直らなかった。marble用のCrDroidのビルドはそんなsweetから移ってくると質実剛健で非常に感じがいいと使っていて思うのである。今のところ、バッテリードレインが発生したこともない。その代わり、バッテリーの持ちも素晴らしいというほどでもないが(そのうちmelt kernelを試してみようと思っています)。


まあ、何はともあれ、marble用のビルドを作ってくれたメンテナさんのおかげで、やっと使いはじめることができたのである。メモリも6Gから16Gになったし、SDカードがないのは痛いが、そろそろsweetのバッテリーもへたってきているのも感じていたので非常にいいタイミングなのである。使っていて改めて思うのは、やっぱりCrDroidは使いやすいということである(ただし、ちょっとVoltageOSが気になっています)。marbleとCrDroidの組み合わせは最高に快適で、安定していて、文句のつけようがないのである。


*2024年01月02日追記:

若干、わかりづらい箇所があったとご指摘頂きましたので、全体的に構成や文章を見直しました。

今のところバッテリードレインがはじまる気配すらなく、このmarble用のビルドの出来はかなり素晴らしいと思います。

*2024年01月06日追記:

1月6日現在ですが、自分が焼いた12月29日版も12月25日版に続き、取り下げになったようです。現時点ではダウンロードできなくなっています。自分の環境では問題なく使えていますが(むしろsweetのビルドよりよほど快適です)、色々ヘビーに使われる方の場合は何か見過ごせないエラーがあるのかもしれません。カスタムROMはあくまでも自己責任の世界ですので(なのに作者さんに突撃してしまう方が多いようです)、トライ&エラーを楽しむくらいの気持ちで使うのが正しい(その見返りは誰にも縛られない自由です)と思っています。

*2024年01月07日追記:

取り下げになっていた12月29日版が復活しているようです。自分は12月29日版でそもそも問題がなかったのでそのまま毎日常用しています。ですが、ただ使っているだけだとつまらないので、今日からmelt kernel(v2.4.5)で暮らしてみています。

*2024年01月08日追記:

melt kernelはまだそんなにデフォルトのカーネルとの差を感じていなかったりするのですが(というかsweetから移ってきたのでカーネルどうこうの前に何をやっても超高速に感じてしまいます)、特にネガティブな点もないようなので最新版のv2.4.7に更新してみました。

*2024年01月10日追記:

melt kernelのv2.5が出たのでブチ込んでみました。marbleはバッテリードレインはしないのですが、電池はなかなかに減っていきますね。5Gってこういうものなのでしょうか。

*2024年01月16日追記:

TWRPをA14対応のものに、ファームウェアをOS1.0.2.0.UMRMIXM(1月17日の追記を参照して下さい、深刻な被害が出ています)に、melt kernelをv2.5.1にそれぞれ更新しました。ファームウェアはMIUI廃止と共に命名規則が変わったんですね。melt kernelはほんのちょっとバージョンがあがっただけなのですが、やたらスムースに動くようになったのが体感できます。

*2024年01月17日追記:

おそらくファームウェアをあげてしまったせいだと思うのですが、「カメラが使えない」「充電できない」等の症状が出ています。いやー悲惨です。くれぐれもご注意下さい。

*2024年01月18日追記:

結局、Mi Flashで全戻しするハメに・・・。バカすぎる・・・。

*2024年01月19日追記:

その後、色々と試してみましたが、meltのv2.5.1は自分の環境ではCPUが発熱してしまう現象が出てしまったので、v2.5に戻して使っています。非常にいい感じです。

*2024年01月20日追記:

CrDroidのv10.1が出たので更新しました。気になっていた「途中まで再生した動画を再度再生開始できない(くるくるするだけ)という不具合」は直ってないようです。また、デフォルトのカーネルはSilverCoreに変更したみたいですが、自分はmeltのv2.5にしてみました(なぜか、2回焼かないと更新できなかったっす)。

*2024年01月22日追記:

SMSが送受信できない不具合が発生していて、これはカーネルをmeltにしたからだと思って、SilverCoreに戻したりしてみたのですが、正しい対応方は「設定でSIMをいったん無効にして、有効にする」が正解でした。ROMのバージョンをあげたり、カーネルを書き換えるごとにやる必要がありそうです。

この件で、「そろそろ自分もKernelSUデビューすか・・・」と思って、KernelSU ManagerとかZygiskNextとかを入れてみたのですが、お手軽さはMagiskの方がはるかに上なので、自分はしばらくmeltプラスMagiskの組み合わせで使おうと思っています。やっているのはフォントの入れ替えだけですので。また、動きもmeltの方がキビキビしていてよいです。

*2024年01月26日追記:

SMSが使えないどころか、SIM2側はデータ通信ができないんですね・・・。ビルドの出来は素晴らしいのですが、まだまだ改善すべき点がありそうです。

作者さんによると、近日新しいビルドが出るらしいのですが・・・。

*2024年02月02日追記:

カーネルをmeltのv2.5.5(Melt-Kernel-marble-v2.5.5-multi.zip)に変更してみました。懸案だったメモリリークが修正されているようです。

SilverCoreとmeltどっちもいいので、選択に悩みます。sweet時代と違って、カーネルの選択肢があるという状況は幸せなことです。

*2024年02月18日追記:

遅ればせながら、v10.2に更新しました。今まで、2スロット目のSIMのデータ通信ができないと思っていたのですが、単にドコモのSIMがデータ通信できないみたいですね・・・。これはどういうことなのでしょうか・・・。

また、SMSが届かない不具合(OFF/ONすれば解消)も継続しています。A14のカスタムROMに関してはまだまだ熟成が必要な段階ですね・・・(ベータと言ってもいいような・・・)。

*2024年02月19日追記:

さらに、昨日出たv10.2の2つ目のビルド(crDroidAndroid-14.0-20240218-marble-v10.2.zip)に更新してみました。どうもクリーンインストール必須らしいのですが、時間がかかりそうなので(ほんとSDカードないのキツいですよねー)とりあえず上書きインストールしてみました。

今回からファームウェアもHyperOS系のファームにしないといけないようです。また、64bitのアプリしかサポートしなくなりました(32bitオンリーのアプリは勝手に削除されます、で、それで勝手に削除されたアプリが標準のギャラリーアプリっていう・・・)。

SMSの問題もChangeLogには解消されたと書いてありますが、自分の環境ではNGなままです。相変わらずドコモのSIMだとデータ通信できません。ここらへんは上書きインストールだからなんですかね・・・。

ちなみに、焼き方なのですが、このバージョンを焼く場合というか、HyperOS系のファームウェアが必須のROMを焼く場合は、必ずROMを焼いた時に同時にファームも焼かないといけません(これは、ちゃんとChangeLogに記載されています)、もし焼くのを忘れてしまったら、変に固まったり、突然リブートしたり(ファームを焼こうとすると固まったりリブートしたりするので何もできなくなる)と、地獄を見ることになります。

*2024年02月20日追記:

↑でギャラリーアプリが消されたと書きましたが、64bit版に置き換わっただけのようです。ちゃんとインストールされていました(ホーム画面から消えただけ)。

*2024年02月25日追記:

CrDroidのmarble用ビルドは今回から毎週更新になるらしく、その1つ目のビルド(v10.2としては2つ目、crDroidAndroid-14.0-20240224-marble-v10.2.zip)を入れてみました。相変わらずドコモだとデータ通信ができないのですが、これは自分だけの現象なのでしょうか・・・。

*2024年03月04日追記:

ウィークリービルドの3月3日版(crDroidAndroid-14.0-20240303-marble-v10.2.zip)に更新してみました。相変わらずドコモでデータ通信ができないのですが、POCO F5の方で「HyperOSに更新したらデータ通信できなくなったんだけど・・・」という投稿がネット上に結構な数出てきてますね。

自分の場合は記憶が定かではないですが、MIUIのファームの時からドコモは通信できていなかったように思います。なんとか解決したいので、しばらくは情報を追いかけ続けてみようと思います。

*2024年03月11日追記:

ウィークリービルドの3月9日版(crDroidAndroid-14.0-20240309-marble-v10.2.zip)に更新してみました。特に大きな変化は感じられませんでした。

カーネルは相変わらずmeltを愛用していて、最新の2.5.9がいまいちなような気がしたので(気がしただけなんですが)、2.5.8に戻して使っています。

*2024年03月12日追記:

marble用CrDroidのメンテナさんが引退するという噂が出ていますね・・・。ドコモ問題もありちょうど他のROMを試そうと思っていたところではあるのですが。彼の作ったビルドは素晴らしい品質でしたので、非常に残念です。

*2024年03月13日追記:

公式ページでも、marble用CrDroidは開発中止になっていますので、メンテナさんが引退されたのは本当のようです。さて、他に移るか、新しい方が就任するのを待つか・・・。

*2024年03月17日追記:

長い長い格闘の末、やっとドコモで通信できるようになりました。ただし、やり方が微妙なので、もうちょっと煮詰めてから情報共有しようと思います。

また、CrDroidの新しいメンテナさんもだいたい決まったようなので、一安心です。

melt kernelはv2.6が出たので、さっそくお試しで使っています。

*2024年03月20日追記:

新メンテナAnilさんのオフィシャルビルド(crDroidAndroid-14.0-20240319-marble-v10.2.zip)が出ていますので更新してみました。そんなに激しくはなかったのですが、発生していたバッテリードレインの対策が入っているようです。オフィシャルビルドが継続してリリースされることになったので一安心です。

また、meltはv2.6.1が出ています。

*2024年04月11日追記:

なんと、Pixel Experienceが開発中止とのことで、カスタムROM界ではなかなかの衝撃が走ってますね・・・。自分は使ったことはほぼありませんが、デファクトスタンダード的なとりあえずこれというROMでした。

CrDroidはv10.3が遅れてリリースされたため、3月のセキュリティパッチを組み込んだv10.4も間髪いれずにリリースされました。ただし、初期リリースだとブートループが発生したため、marble用はまだ出ていません。今週か来週あたりに出てくる感じでしょうか。

Lenovo Legion Y700(2022)購入記4:余裕で浮気、VoltageOSへ移行!編

ということで、能力不足のオッサンがヘロヘロになりながらなんとかCrDroidを入れましたというのが前回の記事である。


前回の記事にも書いたが、「それにしてもなんかイマイチだなー」と使いながら思っていたのである。インストールしたGSIのslimというエディションは結構余計なGoogleアプリがてんこもりで、どうでもいいアプリがバックグラウンドで動いているのは気持ち悪いことこの上ない。また、動作も不安定で、夜中に突然再起動したりしてびっくりさせてくれるのである。


GSIは結局、system.imgを入れ替えているだけというのもわかったので、もうちょっとなんとかならないものかと思って出会ったのが、VoltageOSのGSIである。


なぜVoltageOSかというと、これは単純に最近ちょっと流行っている「Sandboxed Google Play」というのに、CrDroidと違ってVoltageOSは対応しているからである。つまり、apk形式でGappsを入れることができるのだ。


コレコレ!という感じである。ということでさくっとsystem.imgをVoltageOSのものに入れ替えてみた(今回自分がインストールしたビルドは、VoltageOS-2.8-EOL-20230920-UNOFFICIAL_bvN.img.xz)。


*ちなみに、CrDroidはAndroid14(CrDroidではv10)のofficail版のリリースと共に、NikGappsとコラボしてCrDroid専用のNikGappsを今後は提供していくことを発表している笑、これが全然coreじゃなくてAndroid Autoなんかが入ってて全然イケてなくて、みんな今までどおりcoreをしれっと使っている模様・・・


Sandboxed Google PlayはここからGrapheneOS用のAppsというのをインストールすればよい。


インストールしたら、Appsを起動して、さらにそこからGappsをインストールである。


これで自分の求めている「超vanillaのなんにも入っていない巣に近いAndroid」というのが手に入った。この、Sandbox版を使った場合、core以上にマジで何も入っていないGoogle Playの環境が手に入る。大満足である。気のせいではなく、CrDroidより動作も明らかにキビキビしてる。自分が欲しかったのは正にこの環境なのである。


まだ、boot.imgをいじったりしていないので、magiskまわりは何もできていないのだが、とりあえずやっと自分が求めているものにたどり着くことができてよかったのである。VoltageOSは機能もCrDroidとほぼ変わらなく、VoltageOSを使うことで犠牲になったり我慢を強いられるということもない。


本当に大満足なのである。今回はAndroid13のVoltageOSをいれてみたが、そのうちAndroid14のバージョンも試してみようと思っているのである。


*2023年12月31日追記:

その後、Android14のVoltageOSに移行しました(VoltageOS-3.0-20231225-UNOFFICIAL_bvN.img)。いい感じです。

*2024年01月05日追記:

VoltageOSのビルドが更新されたので入れ替えてみました(VoltageOS-3.0-20240101-UNOFFICIAL_bvN.img)。相変わらずキレキレです。

*2024年01月15日追記:

VoltageOSが更新されたので入れ替えました(VoltageOS-3.1-20240114-2-UNOFFICIAL_bvN.img)。上書きインストールできることをやっと知ったので、今回からはそうしています。

ちなみに、近接センサーは全く動いていませんが(故に、ケースのフタを閉じてもスリープにならない)、全く気にしていません。ただ、こういうことがあって、この機種本来の実力を出せていない感がすごいので、やっぱり専用のカスタムROMがほしいですね・・・。TWRPもですが。

*2024年01月28日追記:

1月24日に更新されたビルド(VoltageOS-arm64-ab-3.1-20240124-UNOFFICIAL.img)に入れ替えてみました。この数日前のビルドはなぜかブートに時間がかなりかかってしまっていたのですが、このビルドでは解消されています。

Lenovo Legion Y700(2022)購入記3:単にカスタムROM焼くだけなのにハードル高すぎ・・・編

さてさて、Legion Y700(2022)ちゃんにフィルムも貼ったし、ケースもアマゾンから届いたのでいよいよCrDroidを焼くのである。もはや、芸がないというよりは、それしか選択肢がないのである。アプリ毎に細かく「お前はインターネットと通信してヨシ!」みたいのを設定できるROMが他にないのである。というか、自分はこの機能があるおかげで、今までアプリが勝手に外の世界と交信しはじめてイヤな思いをするというのを未然に防げていたような気がしているのである。GCamとかそこらへんはそもそも外界と交信する必要がないので、OS側でその交信をオフれるのは自分的には必須の機能なのである。

*2024年01月12日追記:

その後、あっさりとCrDroidを裏切ってVoltageOSに移行しています。


幸い、今回購入したLegion Y700(2022)の場合は、割とCrDroidを入れるのがスタンダードになっているらしく、有益な情報をネットで共有してくれている方がいっぱいいらっしゃるので、まさに自分にピッタリのタブレットなのである。


なのだが、やはり情報を共有してくれている方は基本エキスパートの方々ばかりなので、ド素人のオッサンにはなかなか解決不能なトラブルが起こりまくったのである。特にこの機種にはTWRPがないのが痛かった(野良ビルドは試してみたけど半文鎮化・・・)。


ということで、本稿は「Legion Y700(2022)にカスタムROMを入れる」という目的に対してはほとんど価値がなく、それをやろうとしたオッサンがひたすらのたうちまわった件についてのドキュメンタリーになっている。まあ早い話、自分用のメモでしかない。とにかく、有用な情報が欲しかったら、他の方の素晴らしいページを見に行って頂きたい。


ちなみに、今回SDカードはたまたまアマゾンでTeamのA2V30の512GBを4,000弱で買えてしまったので、これを使用している。速度も速く、最高である。




・最初にやること的な


とにかく、ネットに素晴らしく優秀な方々がCrDroidの焼き方の奥義を披露してくれているので(ほんと最高ですよね)、それをやるだけなのである。余計なアドリブは必要ない。


そして、そもそも自分がアリババから買ったLegion Y700(2022)ちゃんはブートローダーは元々アンロックされているので、そこは考える必要はない。


次にどのGSIファイルを選択するかだが、

GSIファイルの命名規則があるらしく、

bgN → Gapps入り
bvN → Gappsなし、vanilla
bgN slim → いわゆる軽量版(なんだろうけど、そんなに軽量化されてないような・・・、coreだけにしてくれればいいのに・・・)

の3つから選ぶことになる。


ここまでは順調だったのだが・・・。



・どハマリポイント1:Gappsがインストールできない


こんなこと全然知らなかったのだが、vanillaを焼いて&Gappsのcoreを焼く、といういつものやつが自分の実力では全然できなかった。


いつもTWRPを使ってるから意識しなかったのだが、普通のリカバリーはSignature Verificationというのがあって、Gappsのzipをsideloadできないのだ。


何か回避する方法というか、強制的に焼いちゃう方法があるのだろうが、自分の能力では解決不能だった。なので、今回はあきらめてslim版をインストールしている(これが全然slimじゃなくてすっげー不満)。



・どハマリポイント2:QFILがまともに動かない


上記どハマリポイント1でGappsを焼き込もうと四苦八苦していてうちに、技術のない人にありがちだが、自分も文鎮化させてしまったのである。で、これも識者の方々がQFILというツールを使って、ストックROMに戻す方法を紹介してくれている。


なので、さっそくページに書いてあるとおり本体をEDLモードに落としてストックROMを焼き込もうとしたのだが、焼き込む段階になって「sahara protocol error」というのが出てしまうのである。


文鎮化の直後にこの仕打ちは、無知なオッサンにとっては正直アリババにタブレットを返品して、そもそも買った事自体をなかったことにしようと考えるレベルの絶望なのであるが、どうやらこれはEDLモードのダウンロードモードがタイムアウトしているから起こる現象のようだ。


なので、EDLモード(画面真っ暗)でそうなってしまった場合は、音量の+ーと電源ボタンという「3つのボタン全押し」で再起動をかけることができる(これを自分は知らなかった)ので、再度EDLモードに入って速攻でQFILで焼き込みボタンをポチればいい。


画面真っ暗で無反応になってしまった時の絶望感はなかなかである。このリセットの方法を知らなかったら、バッテリーが枯渇するまでしばし放置するしかなかったので、本当に買ってしまったことを後悔し、文鎮化したタブレットをじっと見つめることしかできなかった。危ないところだったのである。


*ちなみにEDLモードへの入り方は色々あるが、基本的には「電源オフの状態で音量↑を押しながら、USBをPCに接続」である、これが一番わかりやすいと思う




・どハマリポイント3:ZUIでのストックROMの焼き方がわからない


そんなわけで、QFILでストックROMに戻したのであるが、入手したイメージが古かった(13.0.586 ST)ので最新版にあげてからGSIを焼きたいと思ったのである。


そして、そんなことにすらどハマリしたのである。


普通にZUIの標準機能でOTAしようとすると、13.0.586 STからだと最新の14.0.286 STまでは以下のとおり、なかなかにステップバイステップで更新していかないといけないのである。


13.0.586 ST (QFILで焼いたやつ)

13.1.541 ST

13.1.570 ST

13.1.578 ST

14.0.255 ST

14.0.286 ST(2023年12月23日時点の最新版)


さすがにこれはちょっとダルい。ひたすらダウンロードして書き込んで再起動の繰り返しは、やっとのことで文鎮化を乗り越えたオッサンには精神的にきつすぎるのである。


なので、焼き込み用のストックROMを入手してローカルディスクから焼き込もうとしたのだが、

*とりあえず、そのファイルコピーのためにdeveloper optionを有効にしないといけないのだが、その方法は、Settings → My device → ZUI Versionのところを5回タップ → Settingsに戻って → General settings → Developer options → ファイル転送とかの設定変える


ZUIのSystem Updateの画面で「SDカードのルートにストックROMをupdate.zipとして置いてくれたら認識するよー」みたいなメッセージが出るのでその通りにしたら余裕で無反応。


実際はSDカードではなく本体側のストレージに置くのが正解である。ZUIというかLegion Y700(2022)ちゃんは基本、中国国内でしか販売されていないので、英語の部分は誤訳なのだろうと思われる。



・どハマリポイント4:5GHzのwifiにつながらない


これも最初はギャグか本体の故障かと思った。


どうやら中国国内でしか売ってないという理由だけで、5GHzのW52というグループしかつかまないらしいのだ。


本当に余計な制限である。W52のチャネルは36ch/40ch/44ch/48chなので、そのうちのどれかにアクセスポイントのチャネルを固定する必要がある。自分は外に持ち出したりすることを考えて、とりあえずは2.4GHzメインで使うことにした。


Legion Y700の2023年モデルはそろそろNECが国内販売するらしいのだが、その機種ではこの制限は解消されているのだろうか?だとしたら、それだけでも買い替える価値があったりすると思う。





そんなわけで、とりあえず妥協しまくりで、Legion Y700(2022)&CrDroidの環境を手に入れることができたのである。タイミングよくCrDroidのAndroid14(v10)がベータからオフィシャルになったので、最新のAndroidがこのパワフルなタブレットで使えていることになる。


ただし、TWRPが使えないことで、タブレット自体の管理がド素人には難しくなっているのがつらいところである。このせいで、自分はまだmagiskもインストールできていないし、お決まりの中華フォント駆逐&モリサワフォントに置換、もできていない。



・どハマリポイント5:その他色々


あとはよくわからない不具合についてだが、自分の場合は、

  • CrDroidのv9は自分の環境ではインストールはできるのだが、まともに動かなかった、具体的には起ち上がってスクリーンロックを解除しても、画面にアイコンが出てこず、何も表示されないという状態になった
  • CrDroidの標準のランチャーはLineageOSと一緒で、画面最下部にドックとボタンを横並びで収めてしまっているので最高に使いづらい、誰がこんなことをして喜ぶのかを知りたいくらいである、ただし自分の環境では他のランチャーを入れても、この変な最下部のドックが消えなかった・・・、これかなり致命的な気がする


またこれは他の方の記事を参考にしてもらった方がいいのだが、カスタムROMの焼き方はGSIはちょっと特殊である。


リカバリーからfastbootdに入って、

fastboot erase system

fastboot flash system カスタムROMの名前.img

fastboot -w


をやって再起動というのがルーチンだと思う。結局、system.imgだけを入れ替えているというのがGSIということか。


あとは、いらないファイルもいつもの様に消してみた。

今回はこんな感じ、

pm uninstall -k --user 0 org.lineageos.jelly
pm uninstall -k --user 0 com.android.deskclock
pm uninstall -k --user 0 com.android.chrome
pm uninstall -k --user 0 com.google.android.projection.gearhead
pm uninstall -k --user 0 com.google.android.apps.gcs
pm uninstall -k --user 0 com.google.android.as.oss

やっぱりここらへんが面倒なので、vanillaバージョンをインストールして、Gappsは別に焼けるようになるといいのだが。





ということで、とりあえず普通に使えるところまできたのである。


ただし、CrDroidのAndroid14のビルドはまだ不安定なようで、自分の環境では突然端末が再起動したりする現象が出ている。もうちょっと落ち着くまで様子を見る必要がありそうである。

Lenovo Legion Y700(2022)購入記2:さくっと届いたっす・・・編

ということで、「ブラックフライデーにたまたま見つけたLegion Y700(2022版)のメモリ12GB/ストレージ256GBという上位スペックのモデルを4.2万ぐらいで買えたよ!」というのが前回の記事だったのだが、

*まあ、よく考えたら、そんなスペックいらなかったんだけど・・・



その後、さっくりと本体が届いたのである。11月27日に注文して、12月7日に届いた。前回のRedmi Note 12 Turboと一緒で11日で届いたことになる。



荷物のだいたいの動きはこんな感じ、

日時 イベント 備考
11/27 発注
11/28 ロジ会社(Cainiao)に引き渡される 今回、発送元は香港ね
11/29 香港からフライアウェイ ブラックフライデーのあの爆発的なオーダーをこのタイム感でさばくのはなかなかすごいと思う
11/29 シンガポール
12/2 シンガポールからフライアウェイ これはナゾの4日間というよりは単にのろいだけか
12/4 日本に着 今回は大阪(KIX)じゃなくて羽田だったっぽい
12/6 ローカル配送の会社に引き渡される この通関処理の早さは日本すごいよねー
12/7 配達完了

という感じで、相変わらずCainiao的にはやみくもにシンガポールに送っちゃった方が安くて早いと考えているのだろうか?自分としても、そもそも送料は取られてないし、だとしたらこのスケジュール感で全く問題ないのである。自分の場合、FedExとかは必要としていない。


ただし、↑を見る限り、現在はシンガポールが配送のボトルネックになっているとも言える。ここの4日間をはぶくことができるようになれば(すなわち、香港→日本で直送できれば)もっと無敵になるのだろうが、インボイス処理を含めた事務的処理で日本向けはシンガポールポストを踏んだ方がなにかとスムーズに事が進むのだろうと思われる。


ちなみに、梱包は非常に簡素ではあるが、浮き輪みたいのに箱全体がくるまれてて、昨今のジャップ通販よりもよっぽどちゃんとしていた(最近の某最大手の梱包ひどくないですかね?もはやあれは環境に配慮じゃなくて、ただの適当&ケチ)。だがしかし、シュリンクがきつきつすぎて箱の角が潰れていて、「こういうのにがっかりするジャップ民の方もいるんだろうなー」と思ったりもした。自分は全く気にしないので、とにかく無事に届いてくれただけでも神様ありがとさんなのである。


また、今回購入元のショップによると自分が注文したモデルは「グローバルROMを入れてますー」(とはいえY700のグローバルROMなんてこの世に存在しないんだけど・・・)と書いてあったので、ブートローダーをアンロックするために一度は開封しているはずである。ここらへんについてや、箱の角が潰れてるかどうかを気にする人は海外通販(特にアリババでの買い物)には向いていないと思う。自分みたいな人間にはそんなところ含めてスリルがあって楽しいのである。

*この件について、「グローバルROM&箱が開封済みだった」ということについてキレ散らかしてる方々が某SNSに散見されて驚かされました、とりあえず自分の場合は購入する際にグローバルROMと明記されていたし、たとえ新品を買って開封されていたとしても「動作確認してくれたんだねー♪」くらいで済ませられます、「本当の新品」を「中国から」買いたいのであれば、ジンドンを使うべきだと思っています(そもそも論でたとえ未開封新品と書いてあってもそのまま信じていいのは日本国内だけという話ですし、対して海外に早いうまい安いは存在しません)





また、これも毎度のことでそろそろルーチン化しているのであるが、本体を注文している間に、パーフェクトシールドとか適当なタブレットケースも発注しておいたのである。変に特別なことはしないで、今までのタブレットで使っていたフィルムやケースのY700版を注文した。


そんなわけで、色々ありましたが、実際に中国から長旅を経て届いてくれたタブレットちゃんを手に取ると「買ってよかったー」という感じなのである。あとは、優秀な方が公開してくれている「CrDroidの入れ方」を丸々コピーして、使い倒すだけなのである。

Lenovo Legion Y700(2022)購入記1:かあちゃん、オレ、買っちゃったよ・・・編

そんなわけで、ALLDOCUBE iPlay50 mini Proをこれだ!と思って買ってみたのだが、なんか違うなー感がずっとあったのである。

特に、

  • なんか分厚い(Mi Pad 4と比べるとだけど・・・)
  • 電源ボタンの位置とか押し心地がいまいち・・・

あたりが自分の感性にフィットしてない感がすごかったのである。というか、Mi Pad 4が偉大だったというか。


また、CrDroidの偉大さもたまに他のAndroidを使うと思い知るのである。やっぱり、CrDroidは使いやすくていい。そして、そのCrDroidに自分はモリサワフォントをいれて使うのだが、これがまたいいのである。


そんなある日、弱者男性が夜な夜な「ブラックフライデーか・・・」とアリババをふらふらしていると、なんとLegion Y700の2022年版のメモリが12GB&ストレージが256GBのバージョンが250ドルで買えるのを発見したのだった。今まで何度も書いてきたが自分が8インチのタブレットを使ってやりたいことはただ一つ、「飛行機の中で映画を観ること」だけである(最近は電子書籍もたまに読んだりするけど)。なので、最新版というか2023年版のLegion Y700はヘッドフォン端子がなくてNGなのである。自分はこんなことのためだけに、「無線のヘッドフォンを用意して飛行機に乗る前に充電して忘れずに持っていく」というのは人間の能力として不可能なのである。そんなわけで、2022年版もそろそろ買うのが難しくなってくるだろうし、タイミングとしては今かなーと思ってポチリングしたのである。


以下が買った時のお値段のブレイクダウン、

項目 値引き額 小計 備考
定価 $424.27 いわゆるメーカー希望小売価格かな?
ショップの割引価格 -$127.28 $296.99 購入したショップのデフォルトの割引額、30%オフらしい
ブラックフライデーのアリババのクーポン -$49.34 $247.65 おそろしい割引額ですよね・・・、ありがたい・・・
PayPal利用割引 -$2.96 $244.69 これすごく嬉しいんですが、なんで安くしてくれるんですかね?

*ちなみに送料は無料、これがアリババのいいところ

という感じである。日本円だとだいたい、3.6万円~3.7万円くらいといったところか。ちなみに昔Mi Pad 4を買った時とほぼ同じ値段である。あの時は、円が強くで2.2万円くらいしか請求されなかったのだが・・・。


スペック比較表も再掲しておこう、

Xiaomi Mi Pad 4 Lenovo Legion Y700(original/2022) Lenovo Legion Y700(2023) ALLDOCUBE iPlay50 mini Pro
発売日 2018年7月 2022年3月 2023年7月 2023年8月
CPU Snapdragon 660 Snapdragon 870 Snapdragon 8+ Gen 1 Mediatek Helio G99
メモリ 3GB/4GB 8GB/12GB 12GB/16GB 8GB
内蔵ストレージ 16/32GB 128GB/256GB 256GB/512GB 256GB
ディスプレイ 8インチ IPS液晶 16:9 8.8インチ IPS液晶 16:10 8.8インチ IPS液晶 16:10 8.4インチ IPS液晶
解像度 1920×1200 2560x1600 2560x1600 1920x1200
ppi 283 343 343 270
メインカメラ画素数 1,300万画素 1,300万画素 1,300万画素 1,300万画素
F値 F2.0
バッテリー容量 6,000mAh 6,550mAh 6,550mAh 5,000mAh
サイズ 200.2x120.3x7.9 207.1x128.1x7.9 208.9x129.5x7.6 202.7x126x7.5
重量 342.5g 375g 350g 306g
Antutu v9 201,168 710,000 964,503 356,983
LTEモデルの有無 O X X O
Band19対応 X X X X
SDカードスロットの有無 O O O O
ヘッドフォン端子 O O X O
参考価格 $199(自分が買った値段) $250前後(2023年10月現在) $380前後(2023年10月現在) 19,999円(定価23,999円より4,000引きのクーポンを適用)


今回のお買い物を簡単にまとめると、自分はLegion Y700(2022)の8GB/128GB版の値段で12GB/256GB版を買えたのだと思う。アリババ様々である。




ということで、現在待ちの状態である。11月27日にポチリングして、翌日28日には発送された。ラッキーなことに発送は香港かららしく、意外と日数かからないで届くかも?というのが現在のステータスだ。


自分の実力の割にはなかなかいい買い物ができたと思っているのである。Mi Pad 4のように、CrDroidを入れて、4年くらい使うことができれば、最高なのである。

「首」も「アンダーカレント」も「月」も観てきたんだっつーのって話・・・

そんなわけで、ゴジラ-1.0を観て悲しくなってしまったのもあって、北野武の「首」と細野さんが音楽やってた「アンダーカレント」とついでに「月」も観てきたのである。


以下、ざっくりな感想。




  • 近年のジャップ映画の特徴である、役者A「なんとかかんとかー!!!」→役者B「なんとかかんとかー!!!」と二人で怒鳴り合うシーンが場所を変えて延々と繰り返される→最後は今までのストーリー関係なくいきなりお涙頂戴の感動のシーンが無理矢理挟み込まれエンディングを迎える、というフォーマットからは見事に抜け出すことに成功していた、さすがに北野監督はこの手法を採らなくても映画を一本作れるということか
  • 映画のストーリーの中で狂言回し的な役がいたのだが(「乱」の時のピーターみたいな)、無理してこのキャラを使う必要あったかな?というのが率直な感想、この人の尺を他に使った方がよかったような気がした、ゴッドファーザーのような重鎮たちの重厚な人間模様やパンチラインだらけの濃ゆいセリフの応酬みたいのは北野監督といえ書き切るのが大変だったか、もしくは、観客がどうせわかんねーからとあきらめてしまったか(←こっちの線が濃厚かと)
  • ゲイのテーマはテーマとしては古いというかいまさらというかだからなんなの?くらいにしか思わないのだから、匂わせる程度でよかったような
  • キャスティングも極めてありがちというか特にハマり役もなく、もうちょっと選択の幅があった方がよかったように思えた、結局、今人民が見離そうとしている芸能界ムラの人たちの馴れ合いのような現場の雰囲気がスクリーンにも出てしまっていた、これも監督はあきらめてしまったか
  • 本人が出る必要あったのか?も大きな疑問として印象に残ったし、観ている最中もそれが気になりはじめてしまった、やはりネット民が言うように何をしゃべっても全部がフガフガに聴こえて、耳をこらさないと聞き取れないレベルのセリフもあった、これはかなり致命的だと思った
  • 侍になろうとしたお百姓さんのプロットがあるのだが、かなり消化不良な感じで扱われていて、これももしかしたらいらなかったかもしれない、そもそもたいしたプロットではなかったし
  • ラストシーンは館内の全員が「え?」となったのが雰囲気でわかるくらいの唐突な終わり方だった、ラストシーンも映画では最も難しいパートの一つだが(だから多くのジャップ映画は泣いてごまかすわけだが)、北野監督ならもっと絞り出せたであろう
  • 以上を簡単にまとめると、かなりグダグダ感のある戦国時代のコント集、しかも、テレビの中から出てきたようなたけし傘下の芸能人によって作られた、みたいな映画だと言えるであろう

という感じか。


!!!ただし!!!、北野監督の場合は意図的に撮る内容のレベルを落として映画を作っているのは明らかで、それはアウトレイジのヒットによって路線的にも決まってしまったのだろうなーというのをこの作品を観て改めて思った。やはり、監督としてのピークは初期にあって、「その男、凶暴につき」「3-4X10月」「ソナチネ」と凄まじい作品を残しており、それぞれが文句のつけようのない素晴らしい映画(というか映像作品といってもいいくらい芸術性も高い)なのだが、今この内容をやっても怒るか泣くかしか感情がない現代ジャップランドのジャップ民には全くストーリーや映像の意図が理解されないだろうし、それどころか、ネットではつまらんの大合唱になってしまって、アホ側が勝ってしまうレベルで受け入れられないに違いなく、だからこうなってしまったんだろうなというのも観ていて思ってしまって悲しかった(それにしてもだとしたらジャップ民は民族としてなかなかに罪深いですよね、そもそも、初期の北野作品だってイギリス人が見つけてフランスで認められて逆輸入の形で評価されたりしたわけですが)。

*ちなみに「ソナチネ」は当初「沖縄ピエロ」という仮題がついていたように、「気狂いピエロ」をベースに撮られたのだが、完全にただのコピーから脱却して北野武自身のテイストがしっかり入ったオリジナル作品に仕上げることに成功している、これもジャップランドではかなり稀な例で、普通はただ単に丸々テイストをコピーして終わりである




それにしても、初期の北野作品はその後の韓国映画(例えばキム・ギドク監督の作品のような)とはまた違ったヒリヒリ感がありましたね、この予告編も本編では全く使われない映像があったりして、おおおと思わされたものです、それが色々あって「アウトレイジ」とか「首」みたいなのどかな作品を作るようになってしまったわけで・・・


ということで、もちろん楽しめない作品ではないが、なんかテレビっぽさが強すぎてもうちょっと映画感がほしいというのと、ストーリーというか脚本もそんなに優れてなかったというのと、レベルを落として作っている分、ストーリーやカット割りで遊ぶことができないため、このレベルの仕上がりになってしまう、というのがネックになって、60点くらいの作品になってしまっているのが、この「首」という映画なのだと思う。監督はアウトレイジの最終作でも海外の賞を狙っていたようで、それには驚かされたが、この作品も海外というか欧米市場で評価されるのはちょっと無理。こういうのを欧米の人は求めてないからね。




アンダーカレント


これは細野さんが音楽をやっているからというので、わざわざ映画館に足を運んだという感じだったのだが、ゴジラ-1.0のひどさの後に観たので、なかなかに楽しんでしまったのだった。


これも簡単な感想を書くとすると、

  • 繰り返しになるが、現代ジャップ映画の黄金のフォーマット、役者A「なんとかかんとかー!!!」→役者B「なんとかかんとかー!!!」と二人で怒鳴り合うシーンが場所を変えて延々と繰り返される→最後は今までのストーリー関係なくいきなりお涙頂戴の感動のシーンが無理矢理挟み込まれエンディングを迎える終わる、のうち、「なんとかかんとかー!!!」の部分はこの映画には全く存在しない、基本極めて静かな映画である、この静かさは新鮮というかあえてうるさくする必要は全くないのが改めてわかったりしてよかった、ただし、最後は「はい、みなさん泣いて下さーい笑笑」というシーンがそれなりに突然出てきて、最後の最後にそれをぶちかまされてすごくがっかりさせられた
  • こういう映画はここぞとばかりに某フランキーが出てくるのだが、今回もやはり出てきてうなだれるレベルでがっかりした、「僕って芸能界の中での立ち位置もセンスいいし、やってることも面白いでしょ?」みたいのはもうさすがにお腹いっぱいなんすよ・・・とずっと思いながら観るのはキツイっす、マジでそろそろもう他の役者探してきてもいいんじゃないですかね?監督のみなさん、毎日同じ献立だと飽きるんですよ、とはいえ、一般人の中の自分はイケてる方だと思っている人たちはこれからもずっとこの方のやることなすことにウケてしまうんでしょうね・・・、さすがに飽きたりしないんですかね・・・
  • 演技力というのは、まあジャップ映画を観る時は忘れた方がいいくらいの項目なのだが、この映画で一番演技がうまかったのは銭湯に来てた女の子だった、これに絶望してはいけないし、する必要もないが、それでいいのかという気はした
  • 映画の中身の話をすると、そもそものストーリーが不自然すぎる、さすがに昔の知り合いが職場に戻ってきたらわかるでしょうに・・・、原作も読んでみる予定だが、そういうストーリーなのだろうか?
  • 細野さんの音楽はかなり限定されたシーンでちょっと使われる程度で、たしかにこの映画ではこの頻度で使うのが正しいように感じられた、アナログ盤が発売されるらしいので今から楽しみである


そんな感じで、今回の3作品の中では一番ちゃんと映画として成り立っていたのは圧倒的にこの作品である。その割に若干、主義主張というかどういう映画なのかみたいなところがぼやけてしまっていて(まあ原作があってそうなってしまっているのはわかるけど、それにしてもふわっとしすぎなような)、もったいないとも思うのだが、最低限のレベルはクリアしているので、変にストレスを抱えながら観るということにはならず、なかなかに楽しんで観ることができた。




  • やっといわゆる典型的な現代ジャップフォーマットの映画がここにきてお出ましなのである、最初は色々頑張っていたが途中から、役者A「なんとかかんとかー!!!」→役者B「なんとかかんとかー!!!」のシーンが場所を変え繰り返し出てきて、最後はよくわからん感動のシーンをたたみかけるという黄金コースの映画であった、観客の誰もが全く泣いてなかったけど
  • 一番最初のシーンがとてつもなくひどくて、なぜか夫婦が朝食のシーンで自宅のダイニングテーブルに横に並んで座って(ありえねーだろ1)、妻「ウインナーあげる」夫「じゃあ卵焼きあげる」(ありえねーだろ2)というクソキモい会話をするというシーンからはじまるのには違った意味で衝撃を受けた、こういう自分のやってることがキモいと感じとることの出来ない人間は世の中に一定数いるが、最初のシーンでこんなの好き好んでぶちかますかね?、信じられないにもほどがある、オープニングにこれ持ってくるってことはこれがすごいいい感じの表現だと思っているってことなんで・・・
  • ストーリーは元々原作者がウルトラパヨクなわけで、そういう視点で描かれるのはしょうがないが、きっと監督もパヨクなんだろうなと(ちなみにパンフには某イソコが登場・・・)、まあ日本の映画界はパヨク桟敷ですから・・・(そもそもミニシアターってパヨクのシノギですからね)
  • 宮沢りえの演技にかなり期待して観に行ったのだが、決して下手ではないが、舞台向けの演技をしてしまっていて、これがかなり不自然でちょっとどころじゃなく厳しかった、韓国映画とか見たことないのだろうか?というレベルで、映画で使うのは厳しいかなという感じ、期待していた分だけなかなかにがっかりした
  • 対して、二階堂ふみはかなり頑張ってた、でもこの人も同じく映画ではどうかという感じ、テレビドラマ的な演技というか、映画の場合はある意味役というよりは自分の内面も出し切る度胸みたいのが必要かと、日本の役者はみんな演じる直前にパラサイトとか観てから演技すればいいのに
  • 他の役者は全員どうってことなく、男の役者の方はどの子も背は高いし顔もかっこいいのだけど、どの人も独特の色気みたいのが皆無で「あーいつもの感じね・・・」と思ってしまった、こういう無機質&人畜無害なタイプの男をパヨク監督は好きってことなんだろうか?自分が女だったら全然濡れない


映画のテーマに関しては自分みたいな社会の最底辺のミジンコがどうこう意見を述べることができるようなものではない(みなさんそこについて語ってますが答えなんか出ないっすよ・・・)。ただし、原作がそうなのであろうが、ストーリーは極めて凡庸で正直、目新しい情報や視点を感じることはなかった。自分が一番疑問に思ったのは、加害者がなぜこういう行動を犯してしまったのかという部分については、劇中で説明していたが、なぜその考えに至ったのかという部分については触れていなかったところである。最終的に加害者の方は統合失調になったというのがこの事件を起こした原因らしいのだが(本人は裁判でそれを否定している)、それにきちんと触れないと、知能レベルの低い観客の不要な怒りを買ってしまうだけだと思った。というか、そうやってわざとアホを焚き付けるというやり口は元々レガシーメディアが得意としているところなのだから、そういうことを扇動的にやったということか。なんというか作品に生じる説明する義務を意図的にはぶいている、というのがいつものパヨクのやりくちであーまたかと思ってしまった。


実際の加害者の方は、拘置所で自分の小指を噛み切ったりしていて、やはり普通の精神状態にはいないと思われるので(そもそも、クスリ&和彫りという非常にわかりやすいシグナルみたいのを出していたわけで←これはちゃんと劇中で説明されている)、そういう部分も描けてないと作品の深みは出るわけもなく、パヨク得意の最初に結論ありきの逆算で作った作品になってしまったのはいたく当然というか、そういう作品だったと思う。




ということで、ゴジラ-1.0ショックのせいで、こんな短期間に4回も映画館に足を運ぶハメになったのである。世界各地でまさに血で血を洗う争いがガンガンに発生している最中に、どの作品もその今起こっている事象よりもいまいちリアリティに欠けるというか、変な箱庭感が気になってしまった。まあでも、これが2023年のジャップ映画の実力や立ち位置といったところなのだろう。なんというか、どれも気の抜けた炭酸飲料のようで、心にささってこないのは、観客がそもそもそんなものを求めてないからなのだろうか。ゴジラでさえ号泣したいという人の方が多数決を占めてしまう社会というのは、本当に正しく健全な社会なのだろうか。少なくとも自分にはゴジラを観て号泣するという発想は全くなかった。


また、ネットでの評判もちょっとチェックしてみたが、「月」にいたっては内容というか劇中の主張が監督の主張のように受け取る人が続出しており、それに激昂するというクルクルパーな展開になっていて、これは同じジャップ民として頭を抱えてしまうのである。そんなわけがあるはずもなく、これはただの映画でしかないのである。そもそも全てはスクリーンの中の虚構でしかない。ゴジラが街を壊したのに「けしからん!」と怒っているのと何も変わらないレベルのバカ&アフォ丸出しなのである。この手の人たちは鬼ヶ島の鬼にも怒り狂うのだろうか?この現象が世の中の標準になってしまうと、例えばヒットラーを過剰に礼讃しまくって実際は心の底からバカにしているという表現手法の映画は今後一切作ることができなくなる。見る側の感情を過激な表現や裏をかいた表現を使ってゆさぶっていくというのは芸術の使い古された一つの手法である。SNSは知能レベルの低い大勢にも平等を与えてしまい、それによって現代の社会がこうなってしまったのだろうが、そんな人たちを相手にしないと商売がなりたたなくなってしまっているとしたら、もう映画だけに限らずジャップランドでなんらかの表現を発信ことは難しくなってしまっているということになる。なかなかに詰んでいて爽快なくらいだが、当然これでいいわけはないのである。こうして文明は滅びていくのだろうか。そんなことまで考えさせられたのである。

ゴジラ-1.0を観てきたっつーのって話・・・

ということでゴジラ-1.0を観てきたのである。


観る前に予想していた、

・全編に渡って繰り広げられるいちいち不自然な劇画調のセリフ
・加えて役者が繰り出す変なテンポの会話(基本必要以上に変な早口でまくしたてられるのがパターン← これマジでどういう理由でそうなるのかがわからん←昔の失敗したトレンディドラマがそうで薄ら寒かったっす)
・役者A「なんとかかんとかー!」→役者B「なんとかかんとかー!」と二人がひたすら怒鳴り合う、そして、これがパターンとしてシーンを変えながら最後までひたすら繰り返される
・役者がしゃべっている時は、テレビドラマみたいにいちいち顔を絶対抜かなきゃならない決まりがあんの?というくらい画角が一緒(ゴッドファーザーが有名ですが、上から撮ったりして口元を隠したりするのは映画の非常に基本的かつ代表的なテクニックね・・・)
・最後はそれまでのストーリーを完全にシカトして、なぜか強引に感動のフィナーレに持っていき、そのわけのわからん感動を観客に押し付ける

という近年のジャップ映画のフォーマットは思っていた以上にきっちりと完璧に踏襲されていて、最初にゴジラありきではなく、このフォーマットにゴジラを組み合わせたというのが映画の構成である。そもそもゴジラ映画に感動を求めて客は観に行ってんのか?というのははなはだ疑問だが、とにかくこのフォーマットから離れたジャップ映画にはここ最近出会ったことがないので、まあそういうものだろうと理解するのがむしろ正しいような気がするのである。


*ちなみに上記が気になりだしたら映画の内容は基本全く頭に入ってこなくなるので要注意である


また、これは完全に個人的な感想だが、演技の評価が高い某女優も自分の中では全然NGなのである。なんというか、自分が上手いと思って演技しているのが見えてしまうというか、彼女が出るとそれまでの監督が作ってきた映像感覚というか、場が見事に毎回崩れて彼女の世界の雰囲気になってしまうのである。これも、自分の場合は気になってしまい、ますます作品の中に入っていくのが困難になる要素で、作品として考えると毎回発生してしまうこの現象は結論としてマイナスにしかなっていないと思う(別の理由ではあるが某フランキーも同様にそもそもなんでこんなやつ好き好んで使ってんの?と思ってしまって、そればかりが気になって、映像に集中できなくなってしまうのである、ジャップ映画の監督はみなさんやたらこのお二人を好きですよね?全然いいと思わないのだが)。





さらに、これは既にネット民の間で語られていることであるが、映画としておかしな点も色々とあった。


なぜか主人公が銀座で同居人を探せだしてしまうのは正にみなさんがツッコミを入れているところで荒唐無稽もいいところであるが、そんなことより、ゴジラが建物をよけて道を歩いてしまっている、という、致命的なミスをこの映画は犯してしまっている。これではゴジラ映画ではないのである。ゴジラ映画の爽快感というのは、このビルや電柱、駅などを踏んづけてぶっ潰して進んでいくところにあるのである。この映像的な快感を観に映画館に足を運ぶのがゴジラ映画を観る理由の一つなのである。それは決してしっぽで建物を壊すという行為に置き換えていいというものではなく、この監督はこういう根本的なゴジラ映画の部分をわかってないんだなーと観ていて相当がっかりさせられたのであった。テレビドラマならアリだとは思うが、映画の場合はあのでかいスクリーンで観るという前提があるので、ある程度の映像美はどうしても必要になってくる。そういう意味では、ゴジラちゃんに華麗に街をぶっ潰して頂くという絶好のネタをこの監督は一切うまく使えていなかった。


まあ、CGでこれをやるのが単に面倒くさかっただけなんだろうが(時間的制約とか、レンダリングのCPU/GPUパワーの限界もあるもんね・・・)、そういう精神性も含めていかに昔の日本人がすごかったことか、というのもわかろうというものである。仕事に対する考え方が根本的に違うということなのだろうが、昔の日本人はそれは命を削ってディテールに徹底的にこだわりギリギリまで作品を作り込んでいたのである(だからこそ海外にウケたわけで)。


他にも、

  • 最後のゴジラの死に方(なんか変な放射能みたいのを発して死ぬ?みたいな作り込まれてなさが非常に適当に見えて気になった)

とか、変なところは色々あった。主人公がなんで最後にああいう役を買って出たのかをセリフで長々と説明するのも、観客はそれまでのいきさつをずっと観てきたのだから全く不要なのに、わざわざワンシーンにしてしまっているので、映画のテンポが崩れ、無意味に尺が長くなってしまっているのである(ドライブ・マイ・カーが正にこれね)。



といった些細なことはいっぱいあるのだが、とにかく「映画として」「ゴジラ映画として」という観点の部分で非常に基本の基本を抑えることすらできておらず(まあ近年のジャップ映画みんなそうですが)、まあジャップ映画界の人材不足、才能不足を露呈してしまっているのもいつものことではあるが、これが現実かという感じだった。もっと言うと、そもそも2023年にもなって未だにゴジラをひっぱってこなっきゃならないということ自体が終わっているといも言えるであろうから、それが現在のジャップランドの現実&悲しい実力ということなのであろう。




絶賛されているCGも自分は特になんとも思わなかった。極めて普通のサプライズが何もない優等生的なCGでしかなかったと思う。ゴジラがパワーをためる時の尻尾のウロコひとつひとつが「バリバリ」となっていくところも、そういう映像を見せたかったというのは伝わってきたが、それが作品の流れの中では必須の映像表現だったか?と考えると疑問だったりして、実写ではなくCGだからできるというところを全体的にはうまくアピールできていなかったように思えた。登場人物の間近にゴジラの足がドン!と降りてくるのは、ちょっと立ち止まって数秒考えれば出てくるような薄っぺらいアイデアで、CGなのだからもっと光源をうまく利用した見せ方(これはピクサーの作品は一貫してこれをCGだからこうしなきゃね!ということでやっていて、CPU/GPUのスペックは日進月歩であがっているので、作品毎にそのテクニックの進化ぶりをちゃんと映像作品として記録できています)や、CGだからこそできる異様なアップからの引きや、CGだからこそできる今までの映像的には不自然かもしれないレベルの画角(別に内臓から始まって外に出ていくとかできるわけで)などは全く使われていなかったのである(というか、アイデアとしてもスタッフの間で出てなかったんじゃというレベルのように感じましたが・・・)。これでは、ありきたりの作品になるべくしてなったと言われてしまってもしょうがないだろう。




ということで、岡田斗司夫は「日本映画の到達点の一つ」と言っていて、思わず「うっそーん!」と叫んでしまったが、自分的には前述したとおり、近年のジャップ映画にありがちな、役者がひたすらどなり合う→最後わけわかめの感動、というストーリーはあってないレベルの簡素なもので、量産されているいつものフォーマットありきの作品でしかなかったように思えた。ただし、みなさん一生懸命比較しておられるようだが、シン・ゴジラよりは作品としては数段マシだと思う。それは比べものにならないくらい、基本的な部分の「映画とは」という点で、ゴジラ-1.0の方が映画として勝っていると思う。


ただし、ゴジラ映画というか怪獣映画としては非常に稚拙で、なんであんなにゴジラが怒っているのかの説明もなく、ただ怪獣がなんか適当に暴れているだけ(それにプラスしてクソどうでもいい人間側の寸劇が挿入される)という構成は非常に厳しいものがあると思う。ゴジラだけじゃなく、ウルトラQなんかもそうだったが、怪獣映画や特撮という世界の作品は子供向けなのに裏で深い制作者の思いがこめられたりして、それは子供の自分でも十分に感じることができ、できたからこそその作品の世界にどっぷりと浸かることができたのである。ゴジラ-1.0にはそういう作品としての懐の深さのような全くなかった(もちろん、なきゃダメなんて決まりはありませんが)。




という感じで、今の怒られたことがなく育った若い世代にはこんな拙文でもディスに見えてしまうのであろうが、これが自分が映画を観終わった後に思ったただの正直な感想である。そこにポジティブとかネガティブという概念は存在しないし、観た自分がどう思おうと自分の勝手なのである。これが正しい多様性のあり方なのである。


だがしかし、一般のマス(大衆)は観客として、こういう怒鳴り合い→薄っぺらい感動、というのを心底求めているのだというのを、鈍感な自分も今回やっと気づくことができた。わざわざゴジラ映画にまでこういうものを求めて、わざわざ映画館にまで観に行っているというのが、現代ジャップ民のマスなのであるということに、知能低めの自分もやっと気づいたのである。


そう考えると、やはり日本という国はいつの間にか変質&変容したのだと思う。社会学的に語ると、日本という国はもうなくなって、今この極東の島にあるのは日本ではなくジャップランドという全く別の国なのだと思う。この、ゴジラ-1.0は正にそのジャップランドのランド民向けにつくられた、欧米のような善と悪というはっきり2つに別れた同士が争うという単純な構造であったし、薄っぺらい感動も、感情を表すためには怒鳴るしかないという幼稚な手段が優先される有様も、過去の日本人にはあまり見ることができなかった精神性である。そもそも日本は欧米笑と比べるとグレーゾーンの割合が広く、それがよくも悪くも特徴になっていた国だったのである。


*例えば、「スターウォーズ」という映画は基本黒澤の七人の侍のリメイクのような作品ですが、ジョージ・ルーカスはその善と悪にはっきりと別れない日本的な概念を理解することができず、それを「ダークサイド」と表現しました


自分は子供の頃に成瀬巳喜男の「浮雲」という映画を観て、これが、「戦地で作った愛人が終戦後に自宅に訪ねてきてしまって(すげー笑!)、関係を断ち切ることもできずひたすら二人でウダウダする」という内容で、そのグレーゾーンの中で漂う日本人の様にいたく感動した記憶がある。最初はよくある反戦映画だと思って観たのだが、そんなクソみたいなありがちな概念をあざ笑うかのように、人間の本質的な業について映像作品として表現してしまう監督の才能にもいたく感心したし、そのウダウダさを見事に演じきれる役者の力量にも驚かされた。


原作は林芙美子の小説で、いかに昔の日本が男女の差別なく優れた作品を正当に評価できていたことにも感心させられる


それとは対照的に、現代ジャップランドのジャップ民はしけた欧米笑の人みたいになっていて(なんで鏡に移る自分はただのイエローモンキーでしかないことを正しく認識できないんですかね?そんなサルがベジタリアンとかエコとか言っても・・・)、昔の日本的な奥行きや懐の深さを有してないのだろうと、ゴジラ-1.0を観て改めて思わされたのである。そして、これはいいとか悪いとかの話ではなく、そういうものだということでしかないのである。現代ジャップランドのジャップ民に、「昔の日本人に戻れ!」というのはただのタワケでしかない。そんな義務などあるわけもなく、これからもジャップ民はジャップ民として普通に生きていくだけなのである。


そんなことをこの作品を観て考えさせられたのである。早い話、このジャップランドには、自分のような古い老害でしかない弱者男性の居場所はないというのが結論なのである。じゃあ、今後どう生きていけばいいのか。正解は、生きさせてもらっているだけで感謝し、マイノリティとして日陰でひっそり暮らしていくことなのだろう。マイノリティとはそんなもんである(だからこそ、今で言うLGBTはマイノリティでもなんでもないわけで)。


どうしてこうなってしまったのだろうか。とかくこの世は住みにくい、とはよく言ったものである。なんか誰も幸せになってないという本末転倒さがあるような気がしないでもないが、そんな世相や雰囲気をジャップ民がわざわざ好き好んで選択したというのは非常に興味深い現象なのである。昔の日本と比べて、前進しているのか、それとも、後退しているのか?それとも、単に何かを失った代わりに、何かもっと大事なものを得たということなのだろうか?そこらへんの正しい答えを知りたかったりするのである。