そんなわけでやっと映画「国宝」を観てきたのである。
本映画は2025年6月に公開されてから草の根レベルと言ってもいい感じで、口コミでそのすごさが広がっていき、興行収入が12月31日付けで184.7億円となったようで、それまで日本映画史上1位だった2003年公開の「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」の興行収入(173.5億円)をこの時点で超えて、今後記録を大幅に更新することが確実となっている。
ということは、こんな世間と距離を置いて日々を暮らしている自分にさえ情報が入ってきており、未だに自分が住んでいる田舎町の映画館でも(しかも平日でも)パンパンに人が入っているというのも話題になっていたのである。で、田舎の映画館の場合はどんな人が観に来ているのかというと、暇を持てあました老人が何回も通っているということになっているらしく、スポーツジムなんかもそうなのだが、老人が近くにいることの居心地の悪さというのは半端なく、特に田舎ではその威力というか気持ち悪さは何十倍にもなるのである。これがあると映画に一切集中できなくなってしまう。そういうことがあって、映画館がガラガラになるまで待っていたのだが、観客は減らないどころか増えているくらいで、いつまでたっても観に行くタイミングをつかめなかったのである。
そういうこともあって今回は天王寺のあべのアポロシネマまで出向いて、気の散らない環境ででかいスクリーンで鑑賞してきたのである。自分が観た回は、こんな都会の映画館なのに、観客は20人もいなかったと思う。
映画の内容については、最底辺レベルのミジンコの分際でどうこう言ってもしようがないので、箇条書きに感想を書くくらいがちょうどいいと思う。
ということで、以下感想。
全体的な話
- ネガティブな感想をごちゃごちゃ発信しているアホがそれなりの数いるが、そいつらは哀れにジェラってるだけ、ジャップ映画としては10年に1本出るか出ないかというレベルの大作
- とはいえ、芸術的な要素は皆無で、よくあるジャップ映画の「ドラマを映画にしただけ」という感じはある、カメラワークは極めて平凡、時間軸も過去未来をきれいに並べずに入れ替えてもよかったのでは?
- なのだが、カメラはカンヌを獲った「アデル、ブルーは熱い色」のソフィアン・エル・ファニ、その割には・・・ってすげー思った
- 映画のフォーマットはこのブログで何回も書いているとおりの典型的なジャップ映画のフォーマットに沿っている、A「なんとかかんとかー!」B「なんとかかんとかー!」と怒鳴り合いがひたすら続き、最後はわけわかめの感動で終わるというもの、それ以上でも以下でもない
- みんな「3時間の尺なんて全然気にならなかった、あっという間にエンディングだった」と言っているが、そんなことはなかった、全シーンがかなり平凡ではっとさせられることが全くなかったし、後半は若干ダレたと思う
作品の中身について
- 冒頭、雪が降っているシーンの雪がいきなりCGでしかも精度が低くCG丸出しでゲンナリした、これは制作費の問題からきているんだろうが、ほんとジャップってどうでもいいところでセコいよね、監督が気の毒になった
- 全日本人が感動している田中泯の演技は別にどうってことないっていうかあのレベルが普通じゃないとダメなんじゃないかと・・・、みんなが言ってる怪物とかはそういうメイクをしているだけの話(なので後半の旅館のシーンはそんなにオーラがなかったわけで)
- 旅芸人に堕ちた主人公がビルの屋上で踊るシーンは確かによかったが、もうちょっとよくする方法があったと思う、映画「ジョーカー」と比べてみてほしい
- この映画のある意味狂言回し的な歌舞伎界の血を語る役が三浦友和と山口百恵の息子の三浦貴大というのは草
- カメラマンがたまたま娘だったというのはありえなさすぎて失笑、ちなみに韓国の映画にはやたらこういうそれはないだろう系の偶然が起こります
- 印象的なラスト(後述)の後にクソみたいな歌が流れてきて全てを台無しにしてて驚くというよりはガッカリ&笑ってしまった、あの薄っぺらい歌が最後の最後に流れるというのは、ギャグというか作品に対する凌辱、少なくとも歌舞伎には全然フィットしてないでしょ
ジャップのリアクションについて
- 日本の伝統がとか芸術がとか言ってる人多いけど、監督は在日朝鮮人ですからね笑笑、変に日本を誇りに思っている哀れな老人の多いことよ・・・
- でもし、仮に日本がすごいとしても、お前らはすごくもなんともないからね
- 映画の感想で「映画の中でそれぞれの女性の気持ちに触れられてなさすぎ」みたいな感想がかなりの数あって驚いた、ポリコレ的な思考をする人が増えてるんだなーと、ちなみにこの映画で女性側の気持ちのシーンを入れると逆に尺が長くなってしまうのでそれはありえない、女性側の気持ちなんてそもそも触れる必要性ないしね
- 国宝になった主人公がインタビューで「ある景色を見たい」と言っていたが、このセリフの重要性を理解してない人が多すぎて驚かされた、これを理解してないとラストシーンが全く理解できず、それで「なんだよこの映画はー」となっている人がいっぱいいてガックリ
- なのであまり評価されていないラストシーンはそんなに悪いラストではない
肝心なポイントについて
- 監督の李相日監督は生まれもった変えることのできない「血」の因縁についてテーマにした作品を一貫して作ってきた人、今回の国宝もこの流れに沿った作品として見るべき
- だから、日本の伝統とか芸術がどうのとかそういう要素はそもそも映画の中では薄く、根底に流れているのは「恨(ハン)」の精神、これをわかってないとこの作品を正しく理解するのは難しいと思う
と、ざっと並べるとこういう感じか。
また、歌舞伎についても一言書いておきたい。劇中でもそういう話が出てきていたが、歌舞伎なんていうのはたかだが400年くらいの歴史しかない伝統芸能で、才能があろうとなかろうと代々家族がその芸を受け継いでいくというクソみたいな仕組みの芸能なのである。だから決して芸術なんかではない。しかも、国から手厚く保護されて、さして努力をしなくても毎年数億のお金を国から恵んでもらうというしごく安泰で競争のない世界なのである。こんなものが芸術であるわけもなく、レベルが高くなるわけもない。この映画が話題になるまで、たいていの人は興味すら持っていなかったのはごく自然な態度だったのである。
この映画のせいで、変に歌舞伎の評価は一定の期間は高まると思うが、決してだまされてはいけないのである。覚めた目でこのブームの中で踊らされる人たちを遠目から見るのが正しいジャップとしてのリアクションだと思うのである。
そんな感じである。わざわざ映画館まで出向いて鑑賞する価値は十分にあるし、深く考えずによくできた娯楽作品として楽しんで観るのがオススメである。そんな作品だと思う。