ということで、やってる側もトンチンカンなら、見ている側もトンチンカンなのである。
なんだか、巷というかネットの野球ファンは今回のWBCベネズエラ戦で日本が負けた理由を「飛ばないボールを使っているから」と主張しているらしいのだ。
マジで何言ってんの?という話である。ボールが飛ばない→なのでピッチャーはコントロールにこだわらずどんどんストライクゾーンに投げ込む傾向になる→それがWBCでは全く通用しなかった、というのがその理屈らしい。
正直、その理屈を理解することが不可能なくらい、意味がわからないのだが、そういうわけわかめの理屈をでっち上げる前に、なぜに現実を見て、冷静に分析することができないのか?と思ってしまうのである。
例えば、意味不明な力勝負を挑んで逆転3ランを打たれた伊藤大海のベネズエラ戦のストレートの球速はこんな感じである。
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賢明なみなさんはこの時点でボールがどうこうというのが全く関係ないことをご理解頂けるだろう。平均球速が150キロを超えるのが標準(昨シーズンはリーグ全体で152キロ)のMLBの選手にとって、これはバッティングピッチャーレベルであることは間違いない(だからなぜ起用したのか?というのが最高に疑問に残りますね、これならせっかく借りてきた中日の2枚を使ってもよかった)。
このスタッツに限らず、日本はベネズエラと比較して、単純にアスリートとしての能力で劣っていたのである。投手はストレートが明確に遅かったし、打者は相手のストレートが打ててなかった。負けるべくして負けたのである。
そして、悲しいことに相手のベネズエラ側から、なかなか厳しい指摘が出ているのである。
非常に興味深いので見てみよう。
監督のオマル・ロペスさんのコメントがこちら、

つまり、「日本の投手起用は理にかなっていなかった」と言っているわけで、ものすごくシンプルに言い換えると「頭が悪かった」と言っているのである。一発勝負の国際大会に必要な繊細さが足りていないと感じたのだろう。日本は得意だったはずの細かい野球ですらベネズエラに負けていたのである。
もう一つ、WBCで米国が優勝した時のメンバーだったジョナサン・ルクロイ氏はこの記事中でこういっている。

「彼らは良い状態には見えないな。送球ミスや、細かいけどゴロの処理でもミスが目立つ。キャッチャーもガチャガチャだ。投球をうまく捕れていない。明らかにいつもの日本とは違っていた。時差ボケの影響か何かだろうが、いつものようなキレが感じられなかった」
これも敬意を持って発言してくれているのでマイルドに感じるが、ものすごくシンプルに要約すると、「日本は守備がクソ、大味な野球をしていた、キャッチャーはキャッチングすらまともにできていない」と言っているのである。
牧のいつもの適当な守備が象徴的だったが、あのベイスターズのノリをWBCに持ち込んだって通用するはずはないし、キャッチャーはまともにキャッチングができていなかったし、特攻リードで全く必要のない内角高めのストレートを要求して3発のホームランを食らったのである。特に3発目の逆転3ランは致命的だった(正直これさえなければ勝ってたかもなので、いかにこの配球の罪が重いかがわかりますね・・・)。
ということで、そもそも能力が低いのに勘違いして勝ち目のない力勝負を挑んで、余裕で打ち負かされたというバカ丸出しとしかいいようのない負け方をしたのが今回のWBCなのである。
そして、力で劣っているのだからこそ、細かく隙のない野球をするべきだったのに、それさえも相手に大きく劣っていたのである。これでは勝てるはずがない。特にキャッチャーの起用がどうしようもなく無能だったと思う(さらに言うとキャッチャーの人選にも疑問がありましたよね・・・)。
所詮日本人はパワーでは永久に勝てる見込みがないのである。大谷はただの例外として考えるべきで、他の人間は多少なりとも無理して体を大きくして対抗しているのである。鈴木誠也がただヘッスラしただけで負傷したのが象徴的で、あんなことがここ一番という試合で起こってしまうのだから、そもそも戦いにすらなっていなかったと考えるべきで、そこからはじめないといつまでたっても世界トップとの差は埋まっていかないと思う。
それにしても、日本が一番得意としていた、細かさや繊細さで負けてしまうというのは、改めて考えてもかなり終わっていると思うのである。この試合では、ベネズエラの選手は不自然なくらいストレートに対してフルスイングをかましていたので、ピッチャーだけではなく、キャッチャーのリードのクセも読まれていた可能性もあると思う。それに比較して日本はあまりにも無策すぎて、ただ来る球に対してのアプローチに徹するという頭を使わない野球をしてしまった。決してこれは飛ばないボールのせいとかではないのである。日本の野球、というかNPBがMLBのしけたバージョン(なんの魅力もないパワー野球)になっているというのが証明された今回の敗北であったと思う。なかなかに衝撃的というか絶望的というか、そんな負け方だったと思うのである。
*2026年03月18日追記:
WBCは結局、日本を倒したベネズエラが優勝しました。日本のアホ評論家もファンも「野球はホームランじゃー!」とマン振りを全員に強制するような主張を相変わらず繰り返してますが、ベネズエラの9回の決勝点は四球で出たランナーの代走が二盗し、それを4番がタイムリーで返しました。本来なら日本がやらなければならなかった野球はこういう野球です。大谷はそれ以外のボーナス的なオプションでしかないのです(大谷のOPSすごかったですね・・・)。
しかし、なんでジャップは誰もがスモールベースボール=バントと思っちゃうんですかね?バントなんて別にあってもなくてもどうでもいいのです。アホが目の敵にしているだけで話題にする必要すらありません。そうじゃなくて、スモールベースボールの肝は「しっかり準備をしてきめ細かい繊細な野球をする」ということです。今回のジャパンはその部分が他国と比べて大きく劣っていました。

