さよなら、三井住友銀行

先日、長年使っていた三井住友銀行にさよならした。気持ちの上でさよならしただけで、解約した訳ではない。ただもう使うのを止めようと思っている。メインバンクは新生銀行にする。


思えば社会人になってから20年以上メインバンクを三井住友にしていた。定期預金にも毎月3万円ずつ積み立ててきた。その間、この銀行を使ってよかったと思ったことなど一つもなかった。


さすがにもう止めようと思ったのは、例の「オンラインバンキングが日曜深夜から月曜早朝まで(日曜日21:00~翌月曜日7:00まで)使えなくなる」というファックを超えた鬼クソ仕様がいつまでたっても直らないことだったのだが*1、それ以外にももうたくさんだと思うことがいっぱい積み重なっていた。


得意のATM手数料は複数回の仕様変更の末、現在は自分のステータスでは「月3回まで無料」になっている。自分の預けた金を引き出すのに手数料が取られるのは意味不明とかそういうレベルの不思議さではない。自明な詐欺だと思う*2


定期預金の利率も壮絶だった。一番いい時期の利率が0.025%だったのでそれで月3万円x20年で計算しても、ついた利息は20年で税引き後は1万5千円以下である。実際は途中で利息が0.01%になっているのでもっと低い。これを定期預金と言ってお客様に提供していいのだろうか?もちろん20年の間にドル預金やMMFを勧められたことは一度もなかった。


当たり前だが使っていたのは自分なので、一番悪いのは自分だ。ここをメインバンクに使っていた理由は頭が悪いがこの銀行がメガバンクということで信頼がおけると判断したからである。ただ、こう振り返ってみるとただのダマシにひっかかっていただけだった。


だからもうたくさんだと思った。不安定側にどんどん傾いていく世の中の情勢や老後のことを考えると、もうちょっと頭を使って自分のお金を管理した方がいい。運良く日本人なので強い円という通貨をフルに活用できる環境を持っている。円高の局面でドルを買って、円安の時に売ればそれだけでも今までの積立よりもマシな運用と言える*3。本当に今まで何をやっていたのか・・・。


そんなわけで、地元の支店に諸々の手続きのため行ってきた。久々の支店は改装されて、貧乏っぽさが増していた。無能そうなオッサンが番号札を発行する機械の前でうろうろしているのも、個別窓口の女性行員がなんとなく見た目的にいい感じなのも、相変わらずだった。でも、さすがにそんなのにだまされる段階は超えている。毎週止まるオンラインバンキングも上から目線のATM手数料もクソみたいな利息も貧乏っぽさが増した支店の雰囲気も、自分に早く出ていってくれと言っているように感じた。


諸々の手続きを済ませて、最後にちょっとまとまったお金を新生銀行に持っていきたくてキャッシュで用意してもらうようにお願いした。そこから40分待たされた。40分経って、自分の住んでいるエリア担当だという女性が出てきて、資産運用について説明しだした。もう遅いんだよ、お姉さん。僕はあなたと話したいと一言もお願いしてないんだ。ただ、お金を下ろして新生銀行に行きたかっただけなんだよ。そして、この女性は眼の前の客が40分待たされたことを知らないようだった。最後の最後にこの銀行の中が今どうなっているのかをわからせてくれるようなことが起こってよかった。自分の判断は間違っていなかったと確信できたから。


さよなら、三井住友銀行。本当なら今までありがとうと言いたいんだけど、とてもそんな気にはなれなかった。男と女の別れ際じゃないけど、どうせ別れるならあなたの方からきれいにあきらめさせてくれるように促してほしかった。さよなら。

*1:なぜか、日曜深夜にいつもふと残高を確認したくなるのはなぜなのだろうか?

*2:筆者はいわゆる欧米に複数の銀行口座を有したことがあるが、現金を引き出すだけで手数料が取られるという銀行はどの国にも存在しなかった

*3:まあ、もうちょっと賢い運用があるけど